浸水対策について
近年ゲリラ豪雨等に伴う降雨量の増加により道路冠水被害が全国で発生しています。
戸田市も例外ではなく、以前と比較し近年では道路冠水被害が増加しております。
そのため、下水道施設課では、様々な浸水対策を実施していますので、お知らせいたします。
なぜ浸水被害が増加しているのか?
雨水は下水道管や道路側溝、水路を流れて河川へ排水されています。
下水道管や道路側溝、水路は1時間あたり50ミリメートルまでの強さの雨に対応できるように設計されています。
以前は1時間あたり50ミリメートルを超える雨は少なかったため、浸水被害は今ほど多くありませんでした。
しかし、最近では1時間あたり50ミリメートルを超える強さの雨が降ることがめずらしくなく、多い時では1時間あたり100ミリメートルを超える強さの雨も降るようになっており、浸水被害が増加しています。
また、近年では、住宅の増加、田畑の減少に伴い、雨水の浸透先がなくなってきていることも被害を大きくさせる原因となっています。
浸水対策について
戸田市では浸水被害を軽減するため、様々な対策を実施しています。
下水道施設課で実施している主な浸水対策工事をご紹介します。
排水口を増やす(浸透桝の設置工事)
道路冠水の軽減を図るため、浸透桝の設置工事を実施しています。
道路冠水被害が発生している場所を選定し、浸透桝の増設工事を実施しています。
本工事を実施することで排水口が増え、大雨時の速やかな下水道管への排水が見込めます。
浸透桝設置前後の写真です。
浸透桝の設置工事により道路側溝に桝が増設され、排水口が増えました。
雨水を貯留浸透させる(雨水浸透施設設置工事)
雨水を浸透施設で貯めて浸透させることで、下水道管や水路へ流れる雨の量を減らし、道路冠水の軽減を図っています。
学校のグラウンド下に1,000リッポウメートルの雨水を処理することができる貯留浸透施設を設置しました。
2014年度(平成26年度)には喜沢中学校、2015年度(平成27年度)には笹目東小学校、2016年度(平成28年度)には戸田中学校のグラウンド下に設置しました。
浸透施設設置工事の施工写真です。
浸透施設は土で埋めて、元のグラウンドに戻します。
雨水を貯める(新曽中央地区調整池築造工事)
雨水を一時的に調整池へ貯めることで、下水道管や水路へ流れる雨の量を減らし、道路冠水の軽減を図っています。
2019年度(平成30年度)に、1,500リッポウメートルの雨水を貯めることができる調整池を消防本部南駐車場の地下に設置しました。
新曽中央地区調整池は、高さ4.35メートル、幅9メートル、奥行39メートルの大きさがあります。
雨水を貯める(雨水貯留管建設工事)
雨水を一時的に雨水貯留管へ貯めることで、下水道管や水路へ流れる雨の量を減らし、道路冠水の軽減を図っています。
北大通りの地下に26,000リッポウメートルの雨水を貯めることができる雨水貯留管の整備を行っています。
2021年度(令和3年度)から2024年度(令和6年度)の完成に向けて、北大通りで工事を実施しています。
雨水貯留管は内径6メートル、延長920メートルの大きさがあります。
また、雨水貯留管建設工事の概要や進捗については随時発信しております。
雨水貯留管建設工事について/soshiki/413/gesuido-tyoryu-kan.html
雨水貯留管建設工事の進捗について/soshiki/413/gesuido-tyoryu-kansinntyoku.html
身近にできる浸水対策について
みんなの力で浸水を減らそう!
近年、局地的に降る大雨が原因で起きる浸水被害が目立ってきています。
戸田市においても住居の浸水や道路が冠水するなど、市民生活に影響がでるケースが起きています。
これらの浸水被害は都市型洪水とも呼ばれており、都市化が進み、農地等が減少したことにより、本来、地面から浸透し、地下水などとして蓄えられるはずの雨水が行き場をなくし溢れることが原因とされています。
しかし、局地的な浸水の原因はこれだけでなく、市民の皆さん一人ひとりの心がけで被害を軽減させることができる場合もあります。ここでは、身近にできる浸水対策について紹介します。
1.道路の集水桝に落ち葉やゴミが集まっている場合はゴミを取り除く。
雨が降った時、集水桝に落ち葉やゴミが集まると、雨水の流れが悪くなり、道路上に水が溢れます。
また、知らずにゴミ袋などでふさがれている場合もあります。
身近な道路の集水桝でこのようなことがあったら、ゴミを取り除いていただき、雨水を流れやすくしてください。
集水桝の例はマンホール蓋および汚水桝蓋、雨水桝蓋の種類を参照ください。
落ち葉が排水を妨げます。道路が冠水する原因の一つです。(写真はイメージです。)
2.雨水を溜める貯留施設を設置する。
雨水貯留施設(雨水タンク)は降った雨を蓄える施設で、それぞれが小さなダムとなって浸水を防ぐ効果があります。また、溜めた雨水は草花への散水や洗車、災害時の防火用水としても利用できます。
戸田市では2007年度(平成19年度)から設置費用の半分(上限5万円)を補助しています。この機会に、設置をご検討ください。詳しくは、雨水貯留施設等(雨水タンク)設置費補助金のご案内へ
雨水を溜める小さなダムとなります。(写真はイメージです。)
3.敷地内の下水道排管や桝について調べる。
雨が降った時、管の流れが悪いと水が溜まり、浸水が起こります。その原因は下水道排管や桝の詰まりによるものと、地盤沈下等による勾配の変化など様々です。
良好な排水のためにも、定期的な点検、清掃を行ってください。
なお、排管の問題については戸田市下水道排水設備指定工事店に、ご相談ください。
以上、身近にできる浸水対策を紹介しましたが、戸田市でも市民生活を守るため、今回ご紹介した工事以外にも、浸水状況の調査や下水道関連施設の整備等の浸水対策を行っています。
また、災害に備えるために、ハザードマップを作成していますので、こちらも参考にしてください。
戸田市 内水(浸水)ハザードマップのページはこちら
自然の驚異から身を守ることは難しいことです。家族や隣人を守るためにも、浸水対策にご協力をお願いします。
4.大雨時に生活排水を抑制する。
大雨が降ると、下水道に雨水が流れ込み、下水道内の水位が上昇し、マンホール等から水があふれる恐れがあります。
大雨時には、お風呂の水を抜かない、洗濯をなるべく控えるなど、一度に多くの水を流さないよう、ご協力をお願いします。
5.大雨時のトイレや排水口からの逆流防止について
- 大雨時には、短時間に大量の雨水が下水道管に流れ込むことにより、管が満水の状態となると、流した排水が逆流し、トイレや風呂場・洗濯機の排水口などから、水が吹き出ることがあります。
- このようなときは、市販のビニール袋に水を入れた「水のう」を置くと、逆流や吹き出しを防止・軽減する効果があります。
水のうの作り方
市販のゴミ袋などの大きめのビニール袋を二枚重ねにして半分程度の水を入れ、口をきつく縛ってください。
- 水のう作成イメージ
水のうを利用した逆流防止対策
トイレの便器に水のうを入れて排水口をふさぎます。
入れる際は、便器内の水量を確認しながらゆっくりと入れてください。急に入れると便器の水が溢れます。
また、同様に風呂場や洗濯機の排水口もふさぐことも効果的です。
- トイレへ水のう設置のイメージ
設置前
設置後
- 浴槽の排水口へ水のうの設置イメージ
設置前
設置後