「プレコンセプションケア」を知っていますか?
プレコンセプションケアとは
プレコンセプションケアのプレは「より前の」、コンセプションケアは「妊娠・受胎」のことで、「妊娠前からの健康づくり」を意味します。
プレコンセプションケアとは、現在のからだの状態を把握し、将来の妊娠やからだの変化に備えて、健康に関する正しい知識や習慣を身につけることです。
WHO(世界保健機構)が「妊娠前の女性とカップルに医学的・行動学的・社会的な保健介入を行うこと」と定義しています。
プレコンセプションケアが必要とされている理由
- リスクのある妊娠の増加…若い女性のやせと肥満の増加、出産年齢の高齢化などから、リスクの高い妊娠が増加しています。
- 不妊の悩みの増加…「生理不順を放置していた」「生理痛を我慢していた」等が将来の不妊の原因になることがあります。男女ともに、妊娠や出産に関する正しい知識を得て行動することが、将来の不妊のリスクを減らします。
- 人生100年時代…子どもを持つ選択をする、しないに関わらず、若いうちからの健康的な生活習慣の積み重ねにより健康は培われていきます。自分が思い描くライフプランが実現できるよう、プレコンセプションケアを始めましょう。
国立研究開発法人国立成育医療研究センターホームーページ「プレコンセプションケアセンター」より引用
プレコンセプションケアの目的
- 若い世代の健康を増進し、より質の高い生活を実現してもらうこと
- 若い世代の男女が将来、より健康になること
- 1の実現によって、より健全な妊娠・出産のチャンスを増やし、次世代の子どもたちをより健康にすること
プレコンセプションケア・チェック
まずは自分の健康状態について振り返ってみましょう!プレコンセプションケア・チェックには女性用・男性用があります。
国立研究開発法人国立成育医療研究センターホームページより引用
プレコンセプションケア・チェックシート女性用 [PDFファイル/837KB]
プレコンセプションケア・チェックシート男性用 [PDFファイル/832KB]
プレコンセプションケアについて、より詳しく知りたい方はこちらを参考にしてください。
健康でいるための生活習慣
プレコンセプションケアは妊娠だけに関わる話ではありません。若い世代が自ら健康管理できるようになることは、生涯にわたって「質の高い生活」を送ることにもつながります。
1.適正体重を守りましょう
18歳から49歳の女性の適正体重の範囲は、BMI値で18.5から24.9です。やせ(18.5未満)は低出生体重児等の要因になり、肥満は妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群等につながります。適正範囲に収まるように妊娠の前に体重をコントロールすることが大切です。
自分のBMIを確認してみましょう。
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
体重記録表を記入して適正体重を目指しましょう。(戸田市ホームページ)
2.栄養バランスを整えましょう
毎回の食事に主食・主菜・副菜がそろうように意識して食べるとバランスが良くなります。
若い女性は、たんぱく質、カルシウム、食物繊維等が不足して、「低栄養」の傾向があります。1日3食をきちんと摂り、できるだけ栄養バランスが整うように心がけましょう。また、葉酸も日ごろから意識して摂取しましょう。葉酸は胎児の細胞分化に不可欠なビタミンで、ブロッコリー、ほうれん草、納豆などに多く含まれています。
保健師や管理栄養士による個別相談を実施しています。(戸田市ホームページ)
女子栄養大学学生考案の節約・お手軽・美味しい朝ごはんレシピの紹介。(戸田市ホームページ)
3.適度に運動をしましょう
1週間あたりの運動量は150分ほどが目安となります。運動習慣のない人は今よりも10分多く歩く、早歩きをする、筋トレやヨガをするなど、できることから始めてみましょう。
とだウエルネスマイレージ(コバトンALKOOマイレージ)アプリを使ってウオーキングを楽しく続けましょう。(戸田市ホームページ)
4.禁煙しましょう、受動喫煙を避けましょう
たばこはがん・心臓病をはじめたくさんの病気を引き起こします。妊娠中の喫煙や受動喫煙は流産や早産、低出生体重児などのリスクを高めます。身近な人にも禁煙をお願いしましょう。
5.アルコールは控えめにしましょう
厚生労働省「健康日本21」によると、「節度ある適度な飲酒量」は、1日平均の純アルコールで20g程度です。これは、ビール(5パーセント)500ml、日本酒1合、チューハイ(7パーセント)350ml缶1本などに相当します。女性は男性に比べてアルコールのダメージを受けやすい傾向があるため、その半分がいいと言われています。節度ある適度な飲酒量を心がけましょう。
6.ストレスをため込まないようにしましょう
過度なストレスは不安や抑うつの原因になります。ストレスをため込まないように、自分なりのストレス解消法を見つけておくことが大切です。ストレスが強く、心身に不調を感じる時には、早めに医療機関等を受診し、相談することをお勧めします。
戸田市福祉保健センターではこころの健康相談を実施しています。(戸田市ホームページ)
こころの体温計でメンタルヘルスをチェックしてみましょう。(戸田市ホームページ)
7.若い時から健康診断やがん検診を受けましょう
生活習慣病やがんは、早期発見・早期治療が有効です。会社や自治体による健康診断は、若くても、自覚症状がなくても、必ず受けましょう。また、お口の健康は全身の健康につながっています。定期的な歯科健診でお口のチェックを受けましょう。
子宮頸がんは、若い人でもかかりやすい病気です。
20歳を超えたら、2年に1回は健診を受けることをお勧めします。
また、毎月の月経時の経血の量や痛みなど、いつもと違う、気になる症状等があったときは、早めに婦人科・産婦人科を受診しましょう。
自分の体に注意して、早めに対処することは、将来の妊娠も含めた健康管理に非常に大切です。
戸田市がん検診(乳がん・子宮がん)を受けましょう。(戸田市ホームページ)
戸田市がん検診(肺がん・胃がん・大腸がん・前立腺がん)を受けましょう。(戸田市ホームページ)
歯科衛生士によるいきさわやか相談を受けて口腔内を清潔に保ちましょう。(戸田市ホームページ)
骨こつ教室で骨密度を測定し、骨粗しょう症を予防しましょう。(戸田市ホームページ)
関連リンク
国立成育医療センター「プレコンセプションケアセンター」(外部リンク)
子ども家庭庁「スマート保健相談室」(若者の性や妊娠などの健康相談支援サイト)(外部リンク)