市長が全力で市内を取材し、紹介するコーナーです。取材先で皆さんの声を聴き、キラリと輝く戸田の宝を発掘します。
動画版も公開中!
第52回 熊木式典株式会社(オネスト戸田公園)
戸田市で第一号の葬儀社
戸田市を拠点に地域密着で葬祭業を営む、熊木式典株式会社を取材しました。同社が1964年に創業するまで戸田には葬儀社がなく、葬儀を執り行うには、蕨市の葬儀社を使う必要がありました。専務取締役の熊木 将広(くまき まさひろ)さんは、「祖父は霊柩車(れいきゅうしゃ)の運転手をしていました。同級生だった当時の戸田町長から、『葬儀社をしないか』と言われたのが創業のきっかけです」と話します。
町からの後押しを受け、事業を始めた熊木式典株式会社。当時の葬儀は、自宅で執り行うのが一般的でした。そんな中、2代目社長に就任した熊木さんの父は、アパートやマンション住まいの住人が増える状況を踏まえ、新たな葬儀の形を模索します。「先見の明があった父は、そうした自宅で葬儀を行いづらい人のために、40年ほど前にホールを建てたんです」(熊木さん)。いまや同社は、戸田公園と北戸田に2つのホールを持ち、市民の「最期のお別れ」の時をサポートしています。
ホールを避難所に登録し地域貢献
大切な人との別れは、突然訪れることも多いもの。熊木さんは「 憔悴(しょうすい)している方や落ち着かない気持ちの方もいらっしゃるので、丁寧に接するようにしています」と言います。ホールのデザインにもこだわり、落ち着いた雰囲気や、緑を取り入れてリラックスできる空間にしているそうです。
広いホールは、いざというとき避難所としても活用できます。「オネスト戸田公園」は、東日本大震災後に一時避難所として登録。また、小学校の通学路にあることから、市の「子どもひなん所110番」にも登録しています。葬儀社ならではのイベントも定期的に開いており、お菓子やお茶のアウトレット販売や人形供養、プロのカメラマンによる写真撮影会などが地域の方から人気だそうです。本業はもちろん、ほかにもさまざまな形で地域との関わりを大切にしている熊木式典。まさに、“地域密着型”の企業だと感じました。
取材こぼれ話
笹目川に親しむイベント「笹目川秋フェスタ」。熊木式典は例年、近くにあるホール「オネスト北戸田」のトイレや授乳室などを、参加者向けに開放してくれています。お菓子のつかみ取りなど、親子で楽しめる催しも行っています。
取材を終えて市長は
入棺体験は、50歳の節目に忘れられない思い出になりました。人生の中で誰もが経験する、大切な人とのお別れ。熊木式典は、心遣いを大切にしながら、その場に臨む人々に長年寄り添ってきたことが分かりました。旧戸田町の時代に、「地域に葬儀社を」との思いから創業した熊木式典。同社には、これからも、戸田のまちと共に歩み続けてほしいと思います。
熊木式典株式会社
本町2-13-12
戸田で第一号の葬儀社として、1964年に創業。モットーは、明確な料金提示・24時間迅速対応・誠実で正直であること。入会すると各種の優待やサービスが受けられる会員制度「オネストクラブ」を持つ。宗旨、宗派を問わず、葬儀に対応する。
取材先募集中!
市長が市内の企業や事業所など、皆さんのところへ取材に行きます。申し込みは市長公室 電話番号 048-441-1800(内線423)まで。

