市では「安心して、預けられ、働ける保育園」を目指し、新たな「とだの保育の質・魅力向上プロジェクト」を2年間の新規事業として実施しています。プロジェクトメンバーは、市内保育園57施設の関係者、学識経験者、行政などで構成されており、「保育の質・魅力の向上」のための実践的で良質な研修を実施するほか、「保育人材の確保・定着化」や「保育現場の労働環境改善」など、さまざまな保育課題を協議し、実効性ある取り組みを実施します。
待機児童数ゼロを達成 今後強まる保育士不足へ積極的対応を
2016年4月に市の待機児童数が県内で最も多くなった事態を受け、保育園の数を増やすなどの対策を進めた結果、2020年の4月に待機児童数ゼロを達成し、2022年、2023年、2024年とこの状況を継続することができました。 待機児童数が解消に向かう一方で、従前からの課題である保育士不足は全国的に深刻化しており、2023年に実施した調査で、安定した保育サービスを提供できる人材が不足していることが分かりました。このような状況が続くと、各施設の受け入れ児童数の低下など、保育ニーズに十分に応えることが難しくなる可能性があります。そこで市では、保育士への経済的支援の1つとして『とだ保育士応援手当』、保育現場の改善として『とだの保育の質・魅力向上事業』を進めています。
解決策1 とだ保育士応援手当
2024年3月分の給与月額から、市独自で3万4,000円を上乗せ支給することで、保育士不足解消へ働きかけています。
対象者
1日6時間以上、かつ月20日以上勤務する保育士(みなし保育士を含む)
解決策2 とだの保育の質 ・ 魅力向上事業 New!
保育の現場では、保護者や園児に対する保育サービスの質向上、そして保育士が働きたいと感じられる環境の整備など、保育士と保育に関わる全てが向上することが重要です。そこで、誰もが「安心して、預けられ、働ける保育園」を目指して、開始したものが、「とだの保育の質・魅力向上事業」です。
行政の一方的な介入だけでは改善に限りがあり、保育現場の声を十分に反映した取り組みが必要です。今後は公立や民間保育園などの垣根を越えて、市内の保育関係者が一丸となって会議や研修会を実施して問題点の改善策を練り、新規事業などを展開していきます。
- 会議で課題やよい取り組みを共有
- 研修会で学識経験者から先進事例を学ぶ
- 戸田の保育ニーズに沿った新規事業案を策定・実施
- 戸田の保育の質・魅力が底上げされ、保育士、児童・保護者の満足度アップ
これまでのとだの保育の質・魅力向上事業の取り組み
2024年9月27日(金曜日) キックオフ(第1回会議)
オンラインを含めて、市内の保育関係者59人が参加しました。「子どもとのやり取り」というテーマで各園での取り組みを共有し、他園と意見交換する貴重な機会となりました。
2024年12月6日(金曜日) 第1回研修会
市内の保育関係者48人が参加しました。このプロジェクトのアドバイザーである明治学院大学 松嵜 洋子(まつざき ようこ)教授を招き、「戸田市の保育の質向上に向けて」というテーマで課題解決型のグループワークを実施しました。