市では、「世界で活躍できる人材」の育成を目指して、さまざまな取り組みを行っています。今回は、2つのトピックを取り上げ、戸田の教育現場の“今”を紹介します。
TOPICS1 課題解決型学習のさらなる推進 戸田型PBL
子どもたちが「未来を切り拓く力」を身に付けるため、社会に開かれた探究的な学び「PBL(=Project-Based-Learning)」を取り入れています。市では「戸田型PBL」として、実生活・実社会のリアルな課題を探究的に解決する学びを全ての小・中学校で実施しています。
PBLとは?
具体的な誰かの要望や自身の願望に基づき、何をしていくか(課題)を決め、その目標や理想の実現(解決)を目指す活動を通じて「未来を切り拓く力」を身に付ける、社会に開かれた探究的な学び(学習)のこと
戸田型PBLの学びのイメージ
アイデア提案にとどまらず、「実行・検証」までを踏まえた実践型の学びが特徴です。
生活科(小学1年・2年生)
例:1年生「秋のおもちゃづくり」
秋の自然物を使った遊びを考えて形にし、遊びが楽しく、魅力的になるようにしました。季節のものを取り入れながら、自分の生活が豊かになることに気付きました。
具体的な誰かや自分の思い・願い思いや願い
- 工夫したらもっと違う遊びができそう!
- 秋の自然のものを使ってみんなで遊ぶと楽しい!
総合的な学習の時間(小学3年生~中学3年生)
例:6年生「交通マナーへの意識を高める自転車キーホルダープロジェクト」
地域の安全マナーに課題意識を持ち、3Dプリンターでキーホルダーを製作しました。完成品を地域の方へ配布して啓発活動を行いました。
実生活・実社会で働く力(未来を切り拓く力)
- 初めはうまくいかなかったけれど、何度も挑戦して地域の人たちに伝わってよかった!
- 私たちの取り組みが、地域をよりよくすることにつながってうれしい!
児童生徒のPBLの取り組みをチェック!戸田市小・中学校児童生徒プレゼンテーション大会
各校のPBLの成果発表の場として実施しており、今年度で9回目の開催となります。
2023年度 金賞 笹目小学校
「図工の立体作品を壊さずに持ち帰ろう」
専門業者に相談したほか、自分たちだけでなくほかの学年の子でもうまく持ち帰ることができるかも試しながら、トライアンドエラーを経て、解決方法を生み出しました。
2023年度 金賞 新曽中学校
「鍵っ子に安全を届ける防災ゲームの提案」
過去の体験などに基づいて地域の課題を発見し、解決方法を生み出しました。プロジェクトの対象となる小学生と実際に交流し、フィードバックをもらいながら結論を導きました。
TOPICS2 学校外の力を活用し新たな学びを創出 産官学との連携
市では、とだっ子の学びのさらなる充実のため、「産官学」との共同研究や連携授業を進めています。企業や国の機関、大学などによる最先端の知のリソースを活用することで、子どもの深い学びや主体的な学びを実現しています。
国や企業も注目する、教育の最先端の現場・戸田だからできる!産官学との学びの様子を紹介します
連携するメリット
児童生徒の好奇心を刺激!
教室に最先端の知見やテクノロジーを導入し、わくわくする学びを創出。児童生徒の学びへの意欲を引き出します。
“ホンモノ”にふれられる!
各分野のプロフェッショナルにふれる機会が増えます。専門的な立場からの指導・助言で、児童生徒の「できる」「分かる」につながります。
民間企業のテクノロジーの活用
民間企業と連携してテクノロジーを活用し、最先端の技術やICT機器などを授業に取り入れることで、児童生徒の興味関心を引き出し、学びをより一層深めています。
大学と連携した授業研究
体育、理科、算数・数学の科目で連携しています。大学の先生方から専門的な知見を得ることで、教員の指導力が向上し、子ども主体の学びや深い学びの実現につながっています。
民間企業と連携した放課後補習教室の実施
民間企業と連携し、放課後の補習授業を計画的に実施しています。タブレット端末やデジタルドリルなどの教材を活用しながら、個に応じた学びの充実を図っています。
戸田市サイエンスフェスティバルへ企業や専門家の運営協力
毎年夏に実施する「戸田市サイエンスフェスティバル」で、大学講師や民間企業、NPO団体などを招き、実験や観察ができる教室を開催しています。体験を通して、子どもたちが理科の楽しさや有用性を実感できます。
プロの選手による「ボール投げ教室」の実施
プロの野球選手やソフトボール選手を招いています。投げるコツや体の使い方をプロから直接学ぶことで、子どもたちが自分の成長を肌で感じられる機会をつくっています。