荒川の堤防の能力をはるかに上回る大雨(発生するのは概ね1000年に一度の確率)が続いて荒川が氾濫した場合、市内は全域が水没します。市とは切っても切り離せない水害時の避難行動の分析をした結果から市民の皆さんに知っておいてほしいことを取り上げてお伝えします。災害はいつ起こるか分かりません。命を守るための「広域避難」について、自分自身や家族で考える機会を設けてください。
もし荒川が氾濫しそうになったら 事前に市外へ避難してください
予想される浸水深
5メートル以上 | 3階床上以上の浸水 |
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3.0~5メートル未満 | 2階床上~2階軒下程度の浸水 |
0.5~3メートル未満 | 1階床上~1階軒下程度の浸水 |
0.5メートル未満 | 1階床下程度の浸水 |
危険 家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流):流れが速く、木造家屋が倒壊するおそれがあるため、早めに避難しましょう
水害は予測できる災害なので、「広域避難」する場所を事前に確保しておくことで、早めの行動ができます。災害リスクについては、「戸田市ハザードブック」をご覧ください。
広域避難
ほかの市町村にある親戚や知人の家、宿泊施設など、浸水しない安全な場所へ避難すること。
災害時の避難には時間がかかります
市民の90パーセントが広域避難するためにかかる時間は、徒歩の場合は約2時間、車の場合は約25時間と想定されます(避難者のうち30パーセントが徒歩、70パーセントが車で避難すると仮定)。避難には予想以上に時間がかかりますので、早めの避難の判断が必要です。
水害時に安全を確保するために大事なこと
避難先の確保
広域避難先を考えておかなければ、いざという時にすぐに行動できません。広域避難先を検討し、避難先を確保しましょう。
早期避難なら車での避難も可能
ただし、災害が差し迫った段階では、渋滞を避けられる徒歩での避難を優先に考えましょう。
逃げ遅れた時は 最後の選択肢「垂直避難」
浸水している最中に、外へ出て避難するのは危険です。逃げ遅れてしまったら、近くの高い建物など浸水から身を守れる場所へ避難(垂直避難)しましょう。
自宅の状況 | 避難行動 | 対象市民の割合 |
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必ず避難(近くの高い建物へ) | 25パーセント |
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必ず避難(建物の上層階へ) | 25パーセント |
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備蓄があれば在宅避難は可能 | 50パーセント |
荒川氾濫時の浸水想定などから、自宅にとどまることができない方が、市民全体の50パーセントであることが分かりました。逃げ遅れてしまい、危険が差し迫っている状況では、「命を守る」ことを最優先に、垂直避難してください。
ただし、垂直避難は、逃げ遅れた場合に命を守るための最後の選択肢です。上層階へ避難できても、ライフラインはストップし、水が引くまでに最大1週間程度かかることが予測されますので、乗り越えるための備蓄など準備が必要です。