4年ぶりに開催した第70回戸田橋花火大会。会場に訪れた観客は、夜空に輝く大輪の花火をそれぞれの思いで見上げました。花火大会の企画・運営を担った経済戦略室の職員と、花火大会への招待をきっかけに久しぶりに友人と再会した2人に話を伺いました。
4年ぶり 経験者がいない中での開催
4年ぶりの開催ということもあり、過去の花火大会の業務を担った経験者は皆他部署へ異動してしまったことに加え、準備段階では、新型コロナの先行きも不透明な状況であったため、そもそも開催することができるのかという不安の中で、とにかく手探りで準備を進めていました。今回は、会場レイアウトを一新したので、会場内外の人の動線や警備体制を一から考え直す必要があり、今までどおりの対応が通用しないことにとても苦労しました。花火大会の3カ月前あたりからは、日中に通常業務をこなし、定時後には、担当職員全員で花火大会に関する打ち合わせ、その後打ち合わせで決定した内容を反映させるための各種調整を行う…という日々を送っていました。課題が山積みで、一日が終わっても不安を抱えたまま家に帰ることが多かったです。
皆さんに最高の花火を届けたい!
より多くの人に来場してもらいたい一方で、人が多く集まれば大きな事故につながる可能性がある…そんなジレンマを抱え、直前まで警察をはじめ関係者と議論し、いかに皆さんが安心・安全に楽しんでいただけるかを考え続けました。その一方で、4年ぶりの開催に大きな期待を感じていたんです。コロナ禍でいろいろな我慢を強いられる日々を送ってきた皆さんの辛さを吹き飛ばせるような大会にしようと多彩な演出や企画を考えました。花火の演出や会場レイアウトを一新し、会場内を全て有料席として、さまざまな楽しみ方ができる席を各種用意しました。また、無料招待エリアをつくり、今年の2月に実施したプレイベント参加者や新成人のほか、新型コロナで成人式が開催できなかった世代の方などを招待しました。花火の演出も、東西の会場で違った楽しみ方ができるものや、プレイベントで子どもたちがデザインした花火を打ち上げる試みなどを実施しました。来場した皆さんにとって、すてきな夏の思い出になっていたらとても嬉しいです。
戸田橋花火大会の開催を待ちわびていた方々が続々と会場に集まってくる中、無料招待エリアに訪れた幼なじみの2人にお話を伺ってみました。
招待を機に久しぶりの再会
井上 萌夏実(いのうえ もなみ)さん
招待のはがきが届いた時に、2人で会場へ見に行くことを決めました。幼稚園から家族ぐるみの付き合いですが、お互い社会人になり、なかなか会うことができなくなっていたので、地元の戸田市に帰って久しぶりに会うことができる、とても良いきっかけになりました。子どもの頃は戸田橋花火大会の日に花火が見える親戚のマンションに集まってパーティーをするのが定番だったので、会場に出向いて花火を見ることにとてもワクワクしました。
山口 菜摘(やまぐち なつみ)さん
私たちの世代は新型コロナの影響で成人式が中止になってしまい、楽しみにしていた成人式で懐かしい友人や先生方との再会をする機会がありませんでした。そんな時に戸田市から戸田橋花火大会への招待のはがきが届いて、こんな風にフォローをしてもらえるとは思ってもいなかったので、とてもうれしかったです。せっかく招待していただいたので、会場へ行って2人で一緒に花火を見たいなと思いました。子どもの頃、家族でお弁当を持って会場で花火を見たことがあったんです。目の前で上がる花火の迫力に魅了されて絵日記に書いたのを覚えていたので、会場で見るのがとても楽しみでした。
地元で過ごす最高の夏に
井上さん
待ち合わせ場所で浴衣姿で会った時は、久しぶりに会ったうれしさもあって、とてもテンションが上がりました。早めに会場に着いておしゃべりをしながら花火の打ち上げを待ちました。会場には幼稚園から中学校までの友人を見掛けたりして、懐かしい気持ちを味わうことができました。あんなに間近で花火を見たのは初めてで、迫力も美しさも格別でした。
山口さん
花火大会という普段とは違った環境や、招待してもらった特別感に浸りながら会場に向かいました。屋台でご飯を買って食べて、2人で浴衣姿の写真をたくさん撮りました。打ち上がった花火を見て「大きいね」「綺麗だね」と話しながら花火に見とれているうちに、あっという間に時間が過ぎていました。夏らしい思い出ができてとても楽しい1日でした。
毎年パワーアップしていく花火を届けたい
第70回の戸田橋花火大会は、4年ぶりの開催でしたが、さまざまな新たな試みにチャレンジしました。今回の反省点や好評だった点を生かし、次回はより魅力的な花火大会を開催したいと思います。来年もぜひ戸田橋花火大会にお越しください。