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帯状疱疹に注意しましょう

掲載日:2021年11月25日更新

帯状疱疹とは

帯状疱疹とは、体内に潜んでいる水痘(水ぼうそう)・帯状疱疹ウイルスが、体力の低下(心身のストレスや加齢など)により活性化し、おこるものです。帯状疱疹は50歳以上になると発症率が上昇し、80歳までに3人に1人がり患するともいわれており、誰でもかかる可能性がありますので注意が必要です。

症状

一般的に帯状疱疹になると、初めにピリピリ・チクチクといった神経性の痛みを感じ、数日で発疹や水ぶくれが生じ、赤い帯状に広がります。その後、2週間から4週間程度で症状は治まり、かさぶたとなっていきますが、発疹などの皮膚症状が治まった後も、約2割の方が帯状疱疹後神経痛(Phn)を患う可能性があるといわれています。

合併症

帯状疱疹になると、以下のような合併症を生じる場合があります。

合併症の例

  • 帯状疱疹後神経痛
  • 目(めまい)や耳(耳鳴り)等の異常
  • 無菌性髄膜炎
  • 顔面神経麻痺
  • 運動神経炎
  • 脊髄炎

帯状疱疹後神経痛(Phn)の症状には、普段は痛みを感じない軽微な接触(タオルで顔を拭く、服を着る等)によって皮膚に痛みを感じる、等の特徴があり、日常生活にも影響が生じる場合があります。

感染

水痘の既往症のある成人には、帯状疱疹として感染することはありませんが、既往症のない乳幼児には、水痘として発症する場合があるので注意が必要です。

予防

体調管理

免疫が低下しないように、日頃の体調管理が大切です。

  1. 食事のバランスに気を付けましょう
  2. 適度な運動を心がけましょう
  3. 質の良い睡眠をとりましょう
  4. ストレス発散を心がけましょう

予防接種(任意予防接種)

令和2年(2020年)1月より国内でのワクチンの販売が開始されました。

予防接種を受けることで、高い予防効果を得ることができます。任意の予防接種となりますので、費用は全額自己負担となります。ワクチン接種に関する詳細は、取り扱いを含め各医療機関へご確認ください。

インターネットで「帯状疱疹.jp」や「帯状疱疹予防.jp」と検索すると、予防接種が可能な医療機関を検索することも可能です。予防接種を希望する場合は、あらかじめ医療機関に、電話等で確認をお願いします。

予防接種の種類

帯状疱疹のワクチンは、生ワクチンと不活化ワクチンの2種類があります。

ビケン(乾燥弱毒生水痘ワクチン/生ワクチン)
  • 回数/1回
  • 比較的安価である
  • 皮下注射
  • 予防効果は50パーセント程度で、効果は統計上8年(注釈1)
  • 免疫機能に異常があるもの及び免疫抑制をきたす治療を受けているものに接種してはならない(不明な場合は必ず医師へ相談すること)
シングリックス(乾燥組換え帯状疱疹ワクチン/不活化ワクチン)
  • 回数/2回
  • 値段が高い
  • 50歳以上の有効性:97.2パーセント(注釈2)、帯状疱疹後神経痛の発症なし。70歳以上での有効性:89.8パーセント(注釈3)
  • 筋肉内注射
  • 水痘の予防接種には転用できない
  • 免疫が低下している場合でも接種が可能

参考

(注釈1)ZOSTAVAX®成績より

(注釈2)Lal H. et al.: N Engl J Med. 372(22),2087-2096,2015

(注釈3)Cunningham Al. et al.: N Engl J Med. 375(11), 1019-1032, 2016
まずは帯状疱疹について知ることが、予防への第一歩です。もしご自身やご家族に、痛みの伴う発疹などの帯状疱疹が疑われる症状が現れた場合には、すぐに医療機関を受診しましょう。
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