市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)について
出典:「 医薬品の販売制度に関する検討会(第2回 令和5年3月8日)」(厚生労働省)資料3わが国における市販薬乱用の実態と課題~「助けて」が言えない子供たち~(https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/001062521.pdf)を加工して作成
若年層で増えている市販薬のオーバードーズとは?
医薬品等の決められた用量を守らずに過剰摂取 (過量服薬) することを「オーバードーズ (Overdose) 」といいます。 総務省消防庁及び厚生労働省が行った調査によると、医薬品のオーバードーズが原因と疑われて救急搬送される人は年々増加しています。
市販薬の過量服薬による救急搬送が2倍に
救急センターではコロナ禍、市販薬による救急搬送が2倍に増加
精神科医療施設では市販薬を主たる薬物とする依存症患者が2012年から2020年にかけて約6倍に急増しています。
この1年間に、あなたは市販の咳止め薬や風邪薬を乱用目的(治療目的ではなく)で使用した経験がありますか?
(注釈)ここでいう乱用目的とは「ハイになるため、気分を変えるために決められた量や回数を超えて使用すること」を意味しています。
令和3年に行われた高校生を対象とした調査では、過去1年以内に市販薬を乱用した経験のある人の割合が約60人に1人という結果が得られました。従来の違法薬物と比較して、女性が多く、非行歴が少ないなどの特徴があるとされています。
なぜ、市販薬のオーバードーズをするのか?
その理由は複数ありますが、特に最近はインターネットやSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)で乱用に関する情報が簡単に入手できるようになったことが大きいと考えられています。
背景には、興味本位のほか、いじめ、虐待、親との関係が悪い、学校での孤立、など家庭や学校などで感じている「つらい気持ち」があり、それを和らげるために市販薬に頼ってしまうことが考えられます。
一人で抱え込まず、ご相談ください。
市販薬のオーバードーズがやめられない方や、こころの不調に悩んでいる方は、一人で抱え込まずご相談ください。
薬物乱用に関する相談窓口
【埼玉県】南部保健所(担当区域:戸田市)のページにリンクします
こころの相談窓口
依存症の治療を専門に行う病院
依存症対策全国センターのサイトの相談窓口、医療機関を探すページにリンクします
民間の薬物依存からの回復をサポートする団体
【厚生労働省】薬物乱用対策の他機関、団体の取り組みのページにリンクします
特定非営利活動法人ASKのサイトの薬物依存症相談先一覧のページにリンクします
依存症対策全国センターの自助グループ紹介のページにリンクします
正しく医薬品を使いましょう。
薬局やドラッグストアでは、薬剤師や登録販売者が症状などを確認したり、薬の注意事項についての情報提供を行っています。
薬剤師は登録販売者の説明を聞き、または添付文書を読んで、正しく医薬品を使いましょう。
【厚生労働省】一般用医薬品の濫用防止に関するポスター [PDFファイル/1.08MB]