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ジカウイルス感染症

掲載日:2016年7月15日更新

海外渡航の際はジカウイルス感染症に注意しましょう

中南米地域、タイ、フィリピン、ベトナムなどでジカウイルス感染症(ジカ熱)が流行しています。ジカウイルス感染症はデング熱等と同様に、蚊を介して感染します。海外の流行地域へ出かける際は、できるだけ肌を露出せず、虫よけ剤を使用するなど、蚊に刺されないよう注意してください。
(参考)厚生労働省ジカ熱に関するホームページhttp://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000109881.html

ジカウイルス感染症とは

概要

蚊が媒介するウイルスによる疾患で、中南米、アフリカ、アジア等の世界の広範な地域で発生があり、特に近年は中南米で流行しています。
軽度の発熱、発疹、結膜炎、関節痛、筋肉痛、倦怠感、頭痛等が症状として現れます。予後は比較的良好です。
母体から胎児への感染を起こすことがあります。

症状

主として軽度の発熱、斑丘疹、結膜炎、関節痛、筋肉痛、疲労感、倦怠感、頭痛などを呈します。潜伏期間は2日から12日と言われており、多くは2日から7日で発症します。これらの症状は軽く、2~7日続いて治まります。血小板減少などが認められることもありますが、他の蚊媒介感染症であるデング熱やチクングニア熱より軽症といわれています。予後は比較的良好な感染症です。

感染経路

ジカウイルスを持った蚊がヒトを吸血することで感染します(蚊媒介性)。基本的に、ヒトからヒトへ直接感染するような病気ではありませんが、輸血や性行為によって感染する場合もあります。ジカウイルスは母体から胎児への感染を起こすことがあり(先天性ジカウイルス感染症)、小頭症などの先天性障害を起こす可能性があります。
日本国内で感染した症例はありません。海外の流行地域で感染し、発症した症例が、2013年(平成25年)以降、10例(うち、中南米の流行語は7例)見つかっています。

治療法

ジカウイルス感染症に有効なワクチンや特有の薬はありません。対症療法が主体となります。

予防法

海外の流行地域に出かける際は、蚊に刺されないように注意しましょう。
具体的には、次のことが挙げられます。

  1. 長袖、長ズボンを着用するなど、肌の露出をなるべく避ける。
  2. 虫よけ剤等を使用し、蚊を寄せ付けないようにする。
  3. 室内の蚊の駆除を心がける。
  4. 流行地域に滞在中は、症状の有無に関わらず、性行為の際にコンドームを使用するか性行為を控える。

また、妊娠中にジカウイルスに感染すると、胎児に小頭症等の先天性障害が起こる可能性があることから、妊婦及び妊娠の可能性がある方については、流行地への渡航を控えた方が良いとされています。やむを得ず渡航する場合は、主治医と相談の上で、厳密に蚊に刺されないようにする対策を講じることが必要です。

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