デング熱
デング熱の国内感染事例が発生しました。
2019年(令和元年)10月、海外渡航歴がなく、東京都内においてデング熱に感染したと考えられる患者が確認されました。
(現在、戸田市内・戸田市民の感染は確認されていません。)
デング熱とは
概要
蚊が媒介するウイルスによる疾患で、アジア、中南米、アフリカ等の世界の広範な地域で流行しています。
ヒトが感染しても、発症する頻度は10パーセントから50パーセントで、発熱、頭痛、筋肉痛や皮膚の発疹等が症状として現れます。
予後は比較的良好な感染症です。 ヒト(患者)―蚊―ヒト という経路で蚊を媒介して感染しますので、ヒトからヒトに直接感染することはありません。
症状
突然の発熱、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛、発疹等が現れます。
潜伏期間は2日から15日と言われており、多くは3日から7日で発症します。
(潜伏期:ウイルスをもつ蚊に刺されてから、症状が出るまでの期間)
まれに重症化して、出血やショック症状を発症するデング出血熱や、デング症候群に移行することがあります。
治療法
特異的な治療法はなく、対症療法が主体となります。現在のところ、有効な抗ウイルス薬はありません。
予防法
国内では、ヒトスジシマカ(主に日中で屋外で吸血する)がデング熱を媒介する可能性があります。
蚊との接触を避け、刺されないようにすることが重要です。
具体的には、次のことが挙げられます。
- 長袖、長ズボンを着用するなど、屋外の作業において、肌の露出をなるべく避ける。
- 虫よけ剤等を使用し、蚊を寄せ付けないようにする。
- 室内の蚊の駆除を心がける。
- 蚊の幼虫の発生源を作らないように注意する。 (蚊は水辺に産卵します。下水溝、廃タイヤの中や水桶等の人工的な環境下においても産卵し、増殖します。)