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2022年度(令和4年度)予算編成方針

掲載日:2021年9月1日更新

(写)

2021年(令和3年)9月1日

部局長各位

 

                                                                  市長

 

令和4年度予算編成方針について(通知)

 

本年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2021」においては、ポストコロナの持続的な成長基盤をつくることを目指し、「グリーン」、「デジタル化」、「地方創生」、「子ども・子育て」の4つが原動力として位置づけられ、それらを支える様々な基盤づくりを進めることが示されたところである。

本市においても、各方面における持続的な成長実現のため、必要な施策を実施していくこととなるが、財政状況を鑑みると、高齢者人口の増加等に伴う社会保障関連経費の経常的な増加が見込まれる中、中長期保全計画に基づく公共施設や小中学校の大規模改修、浸水対策をはじめとした都市基盤整備事業等が引き続き予定されており、今後も多額の財源が必要とされるところである。

しかしながら、根幹的な財源である市税については、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う市民生活や経済活動に生じる様々な制約により、その先行きが不透明な状況にあり、市の財政状況に与える影響が見通せない中、臨時・政策的経費に係る財源については、市の貯金に当たる基金の取り崩しや借金に当たる市債によって、その多くが賄われているところである。

このような変化の時代においてこそ、職員一丸となり、市民ニーズの的確な把握と財源捻出の工夫、既存事業の見直しを含めた非効率な支出の改善、効率的な行政運営に取り組むことにより、経常的経費を削減するとともに、ポストコロナに向けた各施策を実施することで着実に成果へと繋げていくことが必要である。

こうした視点に立ち、令和4年度予算は、別添に定める方針に基づき編成する。

                                                                       以上

 

令和4年度予算編成方針

 

  • 令和4年度予算編成の基本的考え方について

本市においては、未来に向けたまちづくりの指針である、戸田市第5次総合振興計画に掲げる「『このまちで良かった』みんな輝く未来協創のまち とだ」の実現を目指し、職員一丸となって取り組んでいるところである。

令和4年度の予算編成に当たっては、本市が目指す将来都市像を実現するための7つの基本目標の実現とともに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に資する施策はもとより、ポストコロナにおいて、将来に向かった市民生活や地域経済の発展に資する施策の実施に全力で取り組むことで、市民が“安心して、安全に暮らせるまち”を実現していくものとし、更には、行政手続きや行政システムにおけるデジタル化を強力に推進することで、市民サービスの利便性向上及び庁内事務の効率化を図る“デジタル市役所(City)”の実践をはじめとした計画推進に向けた予算編成を進めていくものとする。

特に、それらの目標を実現するため、各部局が抱える課題の解決に向けた新規施策の実施に当たっては、状況に応じて、初めから厳密な仕様は定めず、試行を繰り返す中で、徐々に目標へ到達していくといった“アジャイル型”の手法の採用も含め、チャレンジ精神を持って積極的に取り組んでもらいたい。

  1. 子どもが健やかに育ち、いきいきと輝けるまち
  2. 創造性や豊かな心を育むまち
  3. 共に生き、支え合い、安心して暮らせるまち
  4. 安全な暮らしを守るまち
  5. 快適に過ごせる生活基盤が整備されたまち
  6. 都市環境と自然環境が調和したまち
  7. 活力にあふれ人が集い心ふれあうまち

財政運営に当たって、歳入では、不交付団体への国・県補助金等の不利な算定や財源の交付税措置といった依存財源の確保について厳しい局面が続くとともに、新型コロナウイルス感染症がもたらす市税への影響が不透明な状態となっている。

歳出では、新型コロナウイルス感染症への対策をはじめ、引き続き子育て支援の充実や高齢化社会への対応が求められており、市民ニーズに的確に対応するため民生費等の増加が見込まれている。加えて、市内公共施設の大規模改修や小中学校の建替えに係る経費、都市基盤整備等が中長期的に予定されており、今後も多額の財源需要が見込まれる。

このような状況から、歳入の確保に対するあらゆる方策を進めるとともに、事業の整理・合理化を行うなど、将来にツケを回さないという基本理念により不断の行財政改革を進めていく必要がある。

さらに、本市が将来にわたり活力を維持するためにも、中長期的な視点から行財政運営を進めていかなければならない。

以上の基本的考え方に留意し、予算編成に取り組んでいくものとする。

 

  • 令和4年度予算編成における方針

予算編成に当たっては、以下の方針に留意し、行政評価の取組みを踏まえ、事業の必要性や優先度を十分に考慮し、徹底した事業の見直しに努めること。また、限られた財源の中で、職員一人ひとりが事業費に対する補助の有無や財源を意識し、真に必要な市民ニーズにこたえる重点的・効率的な予算編成を行うこと。

 

(1)経常的経費の精査及び調整について(枠配分予算)

経常的経費については、枠配分額に基づく予算編成とする。各部局は限られた財源の中、主体的に事業の方向性、優先度を判断しながら、適切な予算編成を行うこと。

積算に当たっては、安易に前年度予算額に基づくことなく、決算に基づく執行状況を十分に確認の上、経費の精査を行うとともに、執行率の低いものについては事業の見直しを含めた検討を行い、部局内の調整のうえ予算計上すること。

また、予算規則に規定する流用禁止科目は当然のこと、その他の科目についても、計上漏れ等による流用が発生することがないよう積算をすること。

 

(2)臨時・政策的経費について

臨時・政策的経費については、7つの基本目標と計画推進に基づき、各部局において優先性・緊急性の高い事業を選択して要求することとし、特に、翌年度以降、経常的経費に移行する政策的経費については、後年度の負担経費も含めた総合的な評価を行い、既存事業を見直して予算要求すること。

なお、予算要求に当たっては、臨時・政策的経費に係る配分予算が大幅に減少していることを踏まえ、戦略会議の結果、社会情勢の変化等を考慮し、その政策プロセスにおいて、証拠に基づく政策立案(Ebpm(Evidence-based Policymaking))を意識的に取り入れ、適正な予算計上を行うこと。

 

(3)市単独事業の抜本的見直し

市単独事業については、事務事業評価及び施策評価の結果を踏まえ、その内容効果を十分検討し、社会情勢の変化により所期の目的を達成したものや、必要性が低下したもの、予算の執行率の低いものは、事業の集約や廃止を含めた抜本的な見直しを実施すること。

 

(4)業務委託等に係る複数年契約について

施設管理業務委託や物品リース契約等については、事業内容及び経費の精査を十分に行った上で、複数年契約とすることが有利になる場合には、契約方法の見直しを行い、長期継続契約又は債務負担行為の導入を検討すること。

ただし、債務負担行為については、後年度の支出を拘束することとなるため、いわゆる“ゼロ債務”を含め、安易な設定を行わないこととし、契約の更新に当たっては、これまでの事業効果を検証し、事業継続の必要性をはじめ、仕様等の見直し、コストの削減を徹底すること。また、長期継続契約による対応が可能な場合には、長期継続契約を検討すること。

 

(5)効率的・効果的な事業手法の選択・再構築

省エネルギー化やリサイクル化を含めた経費の徹底した削減や市有資産の有効活用に努めること。また、事業内容に見合った適切な民間活力の導入、産学官民の連携・協働により行政の役割等を見極め、地域経済・雇用の活性化にも留意した効率的・効果的な事業手法の選択・再構築を図ること。

 

(6)国・県の予算編成・制度改正の把握及び補助金の確保

国・県の予算編成、制度改正の動向を適切に把握すること。一部の国庫支出金において大幅に削減される傾向もあることから、最新の情報に基づき、適切に予算要求を行うとともに、補助基準が実情にそぐわない場合は、関係機関に確認し対応を検討する等、各種補助金の積極的な確保に努めること。

 

(7)受益者負担の適正化

施設利用や各種行政サービスの提供に際して、受益者から応分の負担を求めることは、単に歳入の確保という観点からでなく、住民間の公平を図り、行政と住民の双方が行政サービスのコストに対する関心を高める点においても重要である。したがって、「【改訂版】受益者負担の見直し方針」に基づき、新規事業においては適正な負担を設定し、また、既存事業についても定期的な見直しを行うこと。

 

(8)公共施設及びインフラの維持保全について

各種施設の老朽化に伴う更新・改修については、公共施設ファシリティマネジメントの考え方に基づき、「戸田市公共施設等総合管理計画」等の計画を踏まえて実施すること。

 

(9)特別会計、企業会計、外郭団体等について

特別会計・企業会計については、一般会計との負担区分を明確にし、財政運営の自立性を高めるための歳入確保を促し、一般会計からの繰出金及び補助金等を最小限にとどめること。

また、市が出資している外郭団体等に係る経費についても経営効率化の観点から、より適正な要求とするよう協議を行うとともに、不必要な事業の整理・合理化を進めるなど必要な措置を講じること。

 

(10)補助金等の整理・合理化について

団体補助金については、金額の大小だけでなく、本質的に必要な事業かどうか厳しい視点を持って審査し、事業効果が不明確又は乏しいものについて、廃止を含めて見直しを行うとともに、繰越金の多い団体の補助金については、実態に見合った予算対応を行うこと。

また、新規補助金を要求する場合は、既存補助金の見直しを実施し、財源を確保した上で、補助金等調査検討委員会の結果を踏まえ予算要求すること。

 

(11)競艇事業収入の有効活用について

競艇事業収入については、モーターボート競走法の趣旨に則り、住民福祉の向上に資するよう、有効活用するものとする。

 

 

 

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