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めるまが63(2016年6月10日配信)

掲載日:2016年6月15日更新

~今月の目次~
(1)政策形成アドバイザーの徒然
(2)戸田市政策研究所の活動紹介
(3)戸田のここに注目!
(4)戸田ゼミの取り組み

(1)政策形成アドバイザーの徒然

冷静な頭脳と温かい心
英国の経済学者であるアルフレッド・マーシャルは、1885年のケンブリッジ大学経済学教授就任講演の中で、「周囲の社会的な苦難に取り組むために、冷静な頭脳と温かい心をもって進んで力を差し出す者が増えるように最善を尽くしたい」(趣旨)と述べています。私は、マーシャルが残した「冷静な頭脳と温かい心」(cool head but warm heart)という言葉が好きです。この格言は自治体職員に求められる視点と、勝手に思っています。
政策づくりを進めるためには、客観的に事象を把握する洞察力や冷静に現象を分析するスキルが大切です。まずは問題発見に力を注ぐ必要があります。これらは「冷静な頭脳」になります。しかし「冷静な頭脳」だけではダメです。冷静な頭脳だけならば、私たち人間がする必要はありません。人工知能(AI)に任せ、様々な分析から合理的な判断をしてもらえばよいのです。けど、きっとAIだけでは、政策づくりは失敗に終わると思います。
冷静な頭脳に加え「温かい心」を持つことは、とても重要です。すなわち「自らが勤務する自治体をよくしていくんだ!」や「自分の住む地域を最高の形に変えていくんだ!」という温かな心がないと、政策づくりは成功の軌道に乗りません。私は科学的に証明できたわけではありませんが、温かい心の結晶が地域づくりを成功させていく原動力になると思っています。まずは自治体職員が「温かい心」を持つべきと思います。
自治体職員を目指す大学生に「どの自治体を受験するの?」と尋ねると、半分くらいが「第1希望は地方公務員です」と言う回答になります。つまり地方公務員ならばどこでもいいわけです。採用試験を多く受けて、条件が一番いい自治体を決定する傾向があります。ここに「温かい心」はありません。この傾向を改善しないと、長期的にみて自治体にとってマイナスの要因として働いてくるような気がします。勝手に一人危惧しています。
(政策形成アドバイザー 牧瀬 稔)

(2)戸田市政策研究所の活動紹介

「少子高齢社会克服への戦略」
戸田市政策研究所では、過去2年間次長職で構成するまちづくり戦略会議と連携し、「少子高齢社会克服への戦略」を研究しました。
しかし、同研究は研究開始後、人口減少問題が日本の主要課題として認識され、自治体にとって人口減少克服に向けて大きく舵が切られたことから当初の予定と状況が一変しました。日本創成会議による「消滅可能性都市」の報告から始まり、「まち・ひと・しごと創生法」の公布など、人口減少に国を挙げて本格的な対策に乗り出したタイミングと重なった状況です。
戸田市においても2015年10月に「戸田市まち・ひと・しごと創生総合戦略」と「戸田市まち・ひと・しごと創生総合戦略に係る人口ビジョン」を策定しています。そのため、今回の研究は創生総合戦略の策定過程とは別の視点から「少子化」に特化して取り組んだものです。戦略を策定するだけで満足することなく、それを実現するために少しでも参考となるよう、「出会う」「暮らす」「楽しむ」「呼び込む」「考える」をキーワードとして、首都に隣接する戸田市において必要な施策について取りまとめたところです。
詳しくは6月中に政策研究所ホームページに掲載する予定ですので、そちらをご確認ください。
(主任研究員 長谷川 昌之)

(3)戸田のここに注目!

「戸田市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定しました!
戸田市は、県内一平均年齢が若く、人口が増加し続ける活気あふれるまちです。しかし、人口減少や高齢化などにより、人口構造は今後急激に変化することが見込まれています。そこで、将来にわたって活力ある豊かなまちを持続させていくため、2015年10月に「戸田市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定しました。今回はその4つの基本目標と施策体系をご紹介します。
基本目標1 若い世代(特に子育て世代・住宅購入世代)の転出を抑制する
(施策1)ライフステージに応じた住み替え支援
(施策2)住みやすいと感じられる住環境の創出 
基本目標2 「この地で出産・子育てしたい」と思われるまちをつくる
(施策1)子育てと仕事の両立支援
(施策2)出産、子育てへの経済的支援
(施策3)出産・子育てへの不安解消
(施策4)学校・教育環境の充実
基本目標3 市民に仕事と働きやすさを提供するとともに、企業の成長で働き口を増やす
(施策1)市民・市内雇用の促進
(施策2)新たな産業の創出
(施策3)市内企業の成長支援
基本目標4 将来の人口構造の変化に柔軟に対応できる、まちの基礎・基盤をつくる
(施策1)コミュニティの活性化
(施策2)地域人材の育成
(施策3)高齢者の活躍促進
(施策4)公共施設マネジメントの推進
以上、4つの基本目標と施策体系に沿い、「まちづくりの主体がそれぞれの役割に応じて強みを活かすとともに、相互に連携し、『住みたい住み続けたいまち戸田』というブランドを確立する」姿を目指し、今後も様々な取組を進めていきます。
【戸田市まち・ひと・しごと創生総合戦略】
https://www.city.toda.saitama.jp/soshiki/152/kikaku-sougousenryaku.html

(政策秘書室 柄澤 映)

(4)戸田ゼミの取り組み

第1回(5月17日)の報告
第1回は、戸田ゼミの座長であり、研究所の政策形成アドバイザーである牧瀬先生から「戸田市づくり」と題してご講義をいただきました。
自治体職員の皆さんは、勤務先の自治体のことを本当に知っていますか?自治体職員以外の皆さんは、お住まいの自治体の状況をどこまでご存知ですか? 今回の講義では、参加者が戸田市の基本的な情報を把握しているか、テスト形式で考えてみました。
テストの一部を紹介すると、(1)(ほとんどの自治体で人口ビジョンを策定していますが、)2040年の市の将来推計人口は何人か知っていますか?そのときの労働力人口は全体の何パーセントですか?(2)市の将来都市像は何ですか?(3)市の強みは何ですか?―など、自治体職員としては知っていて当然のことばかりです…が、実際にテスト問題全てに正解することは難しい状況でした。自治体職員として、自分の自治体のことを知っていることが大前提であり、基本的情報を常に把握しておく必要性を改めて感じた回となりました。

第2回(6月13日)の案内
第2回は、今年度の戸田ゼミの取組について参加者同士で意見を出し合い、活動計画を考えていきます。
戸田ゼミには、(1)職員の政策形成能力の確立と一層の向上、(2)異なる経験や知識を持った方からの知識の吸収、(3)庁内における新しいコミュニティの形成―の大きく3つの目的があります。過去2年間は(1)を中心に意識してきましたが、負担が大きかったとの反省する部分もあったところです。
今回は、参加者の自学に対するモチベーションの継続性も意識しながら、無理のしすぎないゼミにしていきたいと考えております。
日時:6月13日、午後6時から
場所:市役所5階 大会議室C
(主任研究員 長谷川 昌之)

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