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めるまが49(2015年1月13日配信)

掲載日:2016年5月24日更新

~今月の目次~
(1)政策形成アドバイザーの徒然
(2)戸田市政策研究所の活動紹介
(3)戸田市政策研究所研究員の徒然
(4)戸田ゼミの取り組み

(1)政策形成アドバイザーの徒然

自治体シンクタンクは未来志向
自治体シンクタンクに必要な一機能として、半歩先を行く政策を調査研究することが求められます。過去の戸田市政策研究所の取組で言えば、シティセールスが該当します。早い時点でシティセールスの調査研究に取り組みました。その成果が、今では多くの自治体から注目を集めています。年毎にシティセールスの取組について視察が多くなっています。
自治体シンクタンクには、「近い将来に必要になる」と想定される政策に取り組む機能が求められます。このことを私は「政策ストック機能」と称しています。問題が起きてドタバタするのではなく、先手で考え政策を蓄えて(ストック)おくのです。同研究所はシティセールスのほかに、将来の財政シミュレーションなど様々な政策ストックがあります。
しばしば「対策」と「政策」が同一に捉えられます。しかし実は大きく異なります。対策は現実対応になります。対策は「目の前にある問題を何とかしたい」という一心で取り組むことになります。一方で政策は未来志向になります。視点は常に未来にあります。これから訪れる未来を予測し、未来から逆算し政策を考えます。これが政策ストック機能です。
しっかりとした政策ストックは、自治体運営を確実に軌道に乗せます。そして「政策の窓」を導き出します。政策の窓とは政策科学の用語であり、「政策の実現に向けた流れが有利に展開する時期の出現」を意味します。対策ではなく政策という志向が自治体シンクタンクには求められます。その意味で、自治体シンクタンクは未来志向でなくてはいけません。
(政策形成アドバイザー 牧瀬 稔)

(2)戸田市政策研究所の活動紹介

「少子高齢社会への戦略」-人口推移の研究途中報告-
本研究は、戸田市政策研究所と各部次長職で構成するまちづくり戦略会議が連携し、2年間の研究テーマとして取り組んでいます。今回は、現在進めている人口推移の研究状況について報告します。
研究資料としては、国勢調査結果と国立社会保障・人口問題研究所の「日本の地域別将来推計人口(2013年3月推計)」を中心に利用しています。人口の増減については、自然動態だけでなく社会動態が大きく影響しているため、他自治体等と比較しながら戸田市の特徴の把握に努めています。
研究開始前、戸田市は「平均年齢が39.7歳で県内一若いまち」「大型マンション増加」「人口の継続的な増加」「保育園増加を求める声」等々から、「子育て世代から選ばれているまち」との思い込みがありました。しかし、国勢調査の5歳年齢別の人口を使用しコーホート分析を行ったところ、全く違う結果となりました。
戸田市では、15~34歳の人口は増加していますが、5~14歳、35~64歳の人口は減少していることがわかりました。また、15~19歳の大学等の入学期や、20~24歳、25~29歳の就職期に多くの社会増があるため、結果として人口増加につながっていることがわかりました。
今回紹介した人口増減は研究の一部ですが、改めて研究せずにイメージだけで進めていくことは危険なのだと実感しています。今後は、地域にいるから知っているとの驕りをなくし、身近にいるからこそ見えていないものがあると認識したうえで、冷静に調査研究を進めていきます。
(研究員 長谷川 昌之)

(3)戸田市政策研究所研究員の徒然

新年明けましておめでとうございます。
2年ぶりに年末を新潟の実家で過ごしました。帰省のタイミングが良かったのか、帰省ラッシュに遭うことなく、大宮駅から新幹線で2時間もかからずに新潟駅に到着。
皆さんは地元に帰った時に必ず食べる料理はありますか。近年、地域で親しまれている郷土料理を、ソウルフードと呼んだりしているそうです。私にとってのソウルフードは新潟名物「イタリアン」です。太麺の鉄板焼きそばにトマトソースがかかった、新潟人ならば嫌いな人はいない(と個人的には思っている)人気のファーストフード。今回は、長い間想いを募らせたイタリアンを食べに、新潟駅の改札を出て、すぐにお店へ直行。
待望のイタリアンが目の前に用意され、いざ実食。この味だ。美味い!あまり地元愛がないと自覚している私も、このときばかりは新潟に帰ってきて良かったなと思ってしまう。
すぐに完食。また、食べに新潟に帰ってこよう。ふとそんなことを思った今日この頃。
(研究員 柄澤 映)

(4)戸田ゼミの取り組み

第7回(12月17日)の報告
前回は、株式会社ブランド総合研究所の安田氏を講師として迎え、「地域資源・ブランドを活用した政策開発」と題し、講演をいただきました。
講義では2014年に実施された各地域に対する消費者のイメージ形成状況等の調査を元に戸田市の分析が行われましたが、有効回答者数3万人の内、半数以上が戸田市のことを名前も知らないという残念な結果が出ました。
しかし、認知度が低かった本市ですが、戸田市を知っている方は居住意欲が高いという結果も出ており、シティセールスが浸透してきている実感を持てたような気がします。
普段なかなか聞くことができないブランド戦略の話ということもあり、全庁的に広く参加を募集する公開講座としましたが、ゼミ生以外の職員にも出席いただき大変好評でした。
第8回(1月15日)の案内
第8回も、外部講師を招いて「(仮)ネットワークエンターテインメントのパイオニアから学ぶ政策開発」をテーマに講演をいただく予定です。
今回の講師は、ネットワークエンターテインメントのパイオニアとして広く知られ、斬新なアイディアと高い技術力を強みにしている総合エンターテインメント企業であり、自社コンテンツを外部に発信する専門企業でもあります。このことから、政策開発及び外部発信の有効な手段等を民間の視点から学べる貴重な機会となることから、戸田ゼミ生のみの講義ではなく、市職員を対象とした公開講座として広く参加者を募集します。
日時:1月15日、午後6時から
場所:市役所5階大会議室C
演題:「(仮)ネットワークエンターテインメントのパイオニアから学ぶ政策開発」
(主任研究員 内山 敏哉)

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