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めるまが43(2014年7月10日配信)

掲載日:2016年5月24日更新

~今月の目次~
(1)政策形成アドバイザーの徒然
(2)戸田市政策研究所の活動紹介
(3)戸田市政策研究所研究員の徒然
(4)戸田ゼミの取り組み

(1)政策形成アドバイザーの徒然

運営費の低い戸田市政策研究所
山本主幹(当時)との意見交換の中で、自治体シンクタンクが持つべき機能と同じくらい重要な課題として「運営費」がありました。当時の多くの自治体シンクタンクの予算が数千万円規模であり、中には1億弱の自治体シンクタンクもありました。戸田市は不交付団体ですが、だからと言って、無尽蔵にお金をかけるという発想は全くありませんでした。
意見交換の重要なテーマに運営費を安くしようと考え、試行錯誤の結果、現在の形態に落ち着いています。運営費は数百万円であり、常設の自治体シンクタンクと比較すると半分以下(なかには4分の1)であり、会議形態の自治体シンクタンクと同じくらいです。この「運営費が極端に低い」という事実も、戸田市政策研究所の一つの特徴となっています。
運営費を低くするため、政策研究担当の職員は1名だけとし、それ以外の研究員は、政策秘書室の所属する他係の職員が兼務しています。その意味では、職員一人当たりの負担は大きくなります。なお、戸田市政策研究所は、政策秘書室内の政策研究担当係になります。
地方自治法にある「最少の経費で最大の効果」を体現した自治体シンクタンクになります。
兼務している職員も負担は大きいはずですが、初年度は、政策研究に加え、シンポジウムの開催や戸田ゼミの事務局等、そして図書出版も実現しました。市職員の能力の高さに感服しました。特に設置して1年目で図書を出版したことは、戸田市政策研究所の存在価値を高めることにつながりました。この取組は今でいうシティセールスの一環になります。
(政策形成アドバイザー 牧瀬 稔)

(2)戸田市政策研究所の活動紹介

戸田市におけるシティセールス、今後の方向性について
昨年度、「戸田市におけるシティセールス、今後の方向性について」とのタイトルで、2012年度から2年間にわたる調査研究の結果を最終報告書としてまとめました。
本研究は、法政大学地域研究センターとの共同研究として実施し、大学の知見や資源を活用しながら、「戸田市シティセールス戦略」の第2ステップとして今後の展開の方向性を明らかにしたものです。
本市のシティセールスは、地域資源の優位性は都市の「住みやすさ」にあるとする「居住地型」に分類されることを明確に位置づけ、「地域をどのようなまちにしていくか」といった「まちづくりそのもの」をシティセールスという手法から検証しています。
本市の住環境資源を点数化し県内他市町村との比較を行ったり、地域活動の状況を把握するため住民アンケートやヒアリングを行ったりするなど、本市の現状を正しく把握するための様々な調査活動を行いました。報告書の最後には、ブランド化資源の可能性として、ボートコースを中心とした「水と緑」と地域産業の融合や、地域活動が活発な年配層を地域プロモーターとする可能性に言及しています。本研究が今後の礎となることを期待しています。
なお、報告書については、政策研究所ホームページに掲載しておりますので、詳しくはこちらをご覧ください。
(主任研究員 生出 豊)

(3)戸田市政策研究所研究員の徒然

五感を磨き、六感を呼び覚まそう!
政策研究所では、「シティセールス」に関する議員視察や講演依頼が増加傾向にある。「日本創成会議」による消滅可能性都市の発表など、人口減少が引き起こす地域衰退のシナリオに対し、議員や自治体職員が真剣に立ち向かおうとする気概を持ち始めた表れであろうか。果たして、「シティセールス」が人口減少を食い止める特効薬となるか。自治体職員の地域特性に応じた創意工夫の政策づくりに期待が寄せられている。
言うまでもなく、人の争奪戦とも言える都市間競争時代にあっては、自治体職員一人ひとりの質の高い政策形成能力が求められている。そして、その積み重ねこそが最終的には強い自治体力を生み出す。
そのような中にあって、時は1秒1分1時間1日と刻々と流れている。だからこそ、自治体職員は時代の微かな動きに対して、いつでも五感(味・聴・触・嗅・視)を働かせておかなければならない。そういう意味では、常に「感じている」ことが重要といえる。「感じる」はラテン語の「sentire」で「sence」の語源とのこと。つまり自治体職員には「センス」が必要不可欠だ。五感を上手に働かせられる人(=センスのある人)は、第六感ともいえる「閃き」も湧き出る。そして、いつも「煌めき」を絶やさない。都市間競争時代は、一人ひとりが危機感を高め、常に情報アンテナを高く立て、五感を働かせながら執務にあたらなければ勝ち抜くことはできない。
「地の利」を活かし「人の利」が生まれるといった好循環を生み続けている戸田市。その勢いとスピードに負けないよう、盤石な基礎力を磨き直観力を刺激したい。
(副所長 梶山 浩)

(4)戸田ゼミの取り組み

第2回(6月10日)の報告
第2回戸田ゼミでは、戸田市政策研究所・政策形成アドバイザーの牧瀬先生から助言をいただきながら、今年1年間どのようなことを学び、何をやってみたいか等、ゼミ生を4グループに分けて意見交換を行いました。各班では、ゼミ生たちの意欲を感じる非常に活発な意見交換がなされ、各班代表として出された研究テーマはどれもやりがいを感じるものでした。
第3回(7月18日)の案内
第2回戸田ゼミ後に、ゼミ生全員にアンケートを取り、第2回で各班から出された代表テーマの中で、個人としてやりたいものを選択していただきました。第3回は、各自が選択したテーマでグループ分けをし、グループワークを通してさらにその研究テーマを発展させていきたいと思っています。
日時:7月18日、午後6時から
場所:市役所5階大会議室A
今年度の講義は、各回完結を考えています。そのため、過去のゼミに参加していないから入りづらいと思っている方でも安心です。是非お気軽に事務局までご連絡ください。
(研究員 柄澤 映)
 

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