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めるまが34(2013年8月9日配信)

掲載日:2016年5月24日更新

~今月の目次~
(1)政策形成アドバイザーの徒然
(2)戸田市政策研究所の活動紹介
(3)戸田市政策研究所研究員の徒然
(4)戸田ゼミの取り組み

(1)政策形成アドバイザーの徒然

政策人財を輩出する組織
今年度は、自治体シンクタンクの役割について、勝手に考えています。今回書く内容は、前回の「人財を育成する組織」と関係します。自治体シンクタンクの大きな意義として、誤解を覚悟で指摘すると、「庁内(自治体内)の優秀な職員を配置し、自治体シンクタンクを実体験させることで、とことんまで優秀にさせる」こともあるような気がしています。
今日、しばしば「庁内分権」の重要性が指摘されます。庁内分権の意味は「各部局への権限移譲」や「予算執行や人事配置の委任」などが指摘されます。簡単に言うと「各部局が独立採算的な思考をもって独自の発想で独自の政策をつくっていく」ということになりそうです。もちろん自治体としての方針を共有化した上で、独自の政策づくりとなります。
庁内分権を進めるためには、各部局に分権の受け皿となる「人財」が必要です。しかし現状では、各部局に権限を受け止め着実に実行できる人財が少ないようです。そこで一度、優秀な職員を自治体シンクタンクに集めさせ、その後その人財とともに、庁内に配置(異動)させていくことが求められます。すなわち庁内分権の前に、まずは庁内集権なのです。
庁内集権の一つの形が自治体シンクタンクかもしれません。なお「戸田市がそうだ!」と言っているわけではありません。そうかもしれないし、そうではないかもしれない・・・(詳しくは視察にきてください)。移譲されてきた権限を受け止め着実に実行できる人財を「政策人財」と指摘できます。政策人財を育成し輩出することも、自治体シンクタンクの役割です。
(政策形成アドバイザー 牧瀬稔)

(2)戸田市政策研究所の活動紹介

高齢者を中心とした住宅確保要配慮者に対する住宅施策の充実に関する研究
本研究では、今後高齢化により増加が予想される高齢者等の住宅確保要配慮者に対する住宅施策について2年間で研究を進めてきました。研究に当たっては、庁内にプロジェクトチームを設置し、先進自治体への視察や目白大学社会学部地域社会学科との共同によるアンケート調査等を実施しながら、より精度の高い研究を目指して取り組んできたところです。
高齢者の研究内容を少しご紹介しますと、施策のハード面、ソフト面の現状・課題を抽出し、解決策を検討したところ、ハード面の整備だけでなく、ソフト面の施策を重点的に進めていくことが望ましいという結論に達しました。そこで、本研究で提言されたのが、サービス付き高齢者向け住宅等の普及促進等と、民間賃貸住宅の空き家を活用した家賃補助制度の創設です。
この家賃補助制度は、現在民間賃貸住宅の空き家が増加している点や市の施設の新設が難しい現状を鑑み、市営住宅の代替として、一定の要件を満たした空き家の居住者に市が家賃の一部を補助するという制度です。この制度のメリットとしては、費用効率の良さ(施設整備と比較して)、市営住宅にみられる入居申込の高倍率化による不公平感が緩和できる点、そして、今後増加が見込まれる住宅確保要配慮者に迅速かつ柔軟に対応できる点が挙げられます。今後、メリット・デメリット等を勘案し、戸田市での実現に向けて具体的な制度設計をしていくことが期待されます。
以上、少しだけ内容紹介をしましたが、詳細については政策研究所ホームページをご覧ください。
(研究員 橋田真由美)

(3)戸田市政策研究所研究員の徒然

スマートフォン(高機能携帯電話)とは、なんと便利なものなのだろうか。携帯電話(いわゆるガラケー)からスマートフォンに変更してまだ3ヵ月しか経っていないが、今ではほとんど家のパソコンを開かなくなった。
以前は、電話とメールさえできればいいからスマートフォンを持つ必要はないし、インターネットはパソコンでやるから関係ないとずっと思っていた。しかし、ふとしたきっかけでスマートフォンを持つことになると、家でいつも画面を覗いている嫁の気持ちや、電車の中で下を向いている人たちの気持ちがわかるようになってしまった。情報検索や情報収集、ゲームに至るまでスマートフォン一つで事足りてしまい、ついつい使いすぎてしまう。
先日、厚生労働省研究班から、中高生のネット依存に関する全国規模の調査結果が発表された。この調査によると、スマートフォンやパソコンなどに没頭する「インターネット依存」の中高生は、全国で推計51万8千人に上るとのことである。ここでは、依存が強いほど睡眠時間が短くなり、インターネットの使いすぎで健康や暮らしに影響が出ると警鐘を鳴らしており、中高年に近づきつつある私にとっても他人事ではないと実感した。
携帯電話は、アニメ“ドラえもん”のひみつ道具(糸なし糸でんわ)よりも現実の世界で進化を遂げ、スマートフォンにおいては、想像できないほどの機能を盛り込むことに成功した道具である。今後、このような道具を上手く扱いながら、時代の流れについていきたい。
(研究員 長谷川昌之)

(4)戸田ゼミの取り組み

第3回(8月23日)のご案内
第3回は、シティセールスにおける戸田市の現行計画である「戸田市シティセールス戦略」について各自評価し、A4紙1枚にまとめたレポートを発表した上で意見交換する予定です。戦略に対する率直な意見や、ゼミ生の担当業務から見た視点など、様々な議論が期待できそうです。
日時:8月23日、午後6時から
場所:市役所5階大会議室A
また、この戸田ゼミでは、庁外の方との交流の場としても機能しています。参加を希望される方は、お気軽にご連絡ください。
(研究員 鈴木伸明)

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