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めるまが22(2012年6月12日配信)

掲載日:2016年5月24日更新

~今月の目次~
(1)政策形成アドバイザーの徒然
(2)戸田市政策研究所の活動紹介
(3)戸田市政策研究所研究員の徒然
(4)戸田ゼミの取り組み

(1)政策形成アドバイザーの徒然

一日一日、一時間一時間が大切
前回のめるまがは「1461と35064」というテーマでした。この数字の意味は、戸田市政策研究所が発足してから、1461日が経過し35064時間を過ごしてきたという意味でした。そんな同政策研究所は自治体シンクタンクと称されます。その歴史は古く、1951年には大阪市政研究所が誕生しています。ただし、大阪市政研究所は今春に幕をおろしています。
戸田市政策研究所の源流を考えると、2000年前後に誕生した自治体シンクタンクに見ることができます。当時は、上越市や横須賀市、豊中市や宇都宮市などにおいて相次いで自治体シンクタンクが誕生しました。そして戸田市政策研究所は、既存の自治体シンクタンクを参考とし、「いいとこどり」をして、2008年に戸田市政策秘書室内に設置されました。
戸田市政策研究所は過去4年間で様々な善の成果をだし(もちろん明確な成果が結実しなかった事業もあるでしょう)、戸田市以後に誕生した自治体シンクタンクに対して一つの事例を提供してきました。そして、これからの一日一日は「いいとこどり」を超えて、新しいモデルの構築に入っていきます。どのようなモデルが構築できるかは誰もわかりません。
昨年度にまとめられた「研究所の歩み」の中で、過去4年間は「基盤づくり期」であり、これからは「発展期」と言及されています。これからの一日一日、一時間一時間が自治体シンクタンクの新しいモデルを形成していくことになります。これから同政策研究所にとって、とても重要な時を刻むことになります。そんな今月の10日は「時の記念日」です。
(政策形成アドバイザー 牧瀬 稔)

(2)戸田市政策研究所の活動紹介

高齢者を中心とした住宅確保要配慮者に対する住宅施策の充実に関する研究(その2)
前号の活動紹介に引き続き、今号では本研究の2012年度の主要な取り組みについて紹介します。
さて、メルマガ購読者の皆さんは、2011年度の研究報告書をご覧いただきましたでしょうか。2011年度は、高齢者を中心とし、障がい者、外国人、ひとり親世帯、生活保護世帯の住宅施策について、ハード面、ソフト面の両側面から、国・県・市の現行制度調査や課題整理を行いました。
2012年度は、洗い出された課題の解決に向け、有効な対応策について継続的に研究活動を進めるほか、住宅確保が比較的困難と思われる方のうち特に高齢者にスポットをあて、新たに大学との共同研究を取り入れていく予定です。大学の持つ学術的、専門的な知見を活かし共同研究を進めることにより、さらに精度の高い研究成果を導き出すことが期待できます。
この共同研究では、主に単身高齢世帯や高齢夫婦世帯を対象として、すまいに対する考え方等をアンケート調査により明らかにしていきます。年齢、居住地区、家族構成、年収、健康状態など様々な情報を組み合わせ、そこから得られた数量と数量との関係や構造を詳細に分析することによって、より効果的な政策を見出すことが可能となるはずです。アンケート調査では、“まるまるであればまるまるであろう”という「仮説」の立て方によって設問の組み立てや結果が大きく変化します。現在、じっくりと時間を掛け、この「仮説」を模索・検討している段階です。
(主任研究員 梶山 浩)

(3)戸田市政策研究所研究員の徒然

少し前から、ソーシャルメディアに面白さを覚え、よく利用するようになった。
戸田市でも、今年3月から市政情報を効果的に発信し、市民への迅速な情報提供を行うためにフェイスブック、ツイッター、ユーチューブの3つのメディアの運用を開始した。
昨年の震災を機に、多くの自治体で市民への迅速、正確な情報提供が課題となり、ソーシャルメディアが注目されてきた。中でもフェイスブックの利用者は急速に伸び、手軽に友人等とコミュニケーションをとる手段として若い世代を中心に広まっている。
ホームページ等とは違うフェイスブックの特徴の一つは、双方向性があるため、情報提供に留まらずコミュニケーションツールとて活用できる点だ。現在、本市の運用では、市からの情報提供に重点を置いているが、ゆくゆくはこの機能を有効活用し、広聴的な側面を持たせた運用を検討してもいいのではないかと思う。
よりよい政策をつくるには市民の声が必要であり、市民とのコミュニケーションが必要である。そこで、一つの手段としてフェイスブックのコミュニケーション機能を活用すれば、気軽に市と市民がコミュニケーションを図り、市民の声の吸い上げができる。また、市民同士の交流もできる。もちろん今すぐに、は難しいが、先進自治体の事例等を研究しながら、より有効な活用方法を検討していきたい。
(研究員 佐藤真由美)

(4)戸田ゼミの取り組み

第1回(6月7日)のご報告
今年度で5年目を迎える戸田ゼミ。その一回目でした。その概要をご報告いたします。
はじめに政策研究所長から、「これからの人口減少時代では、活力ある自治体、市民が住みたいまち、が生き残っていく。そのためには戸田市の存在意義でもある住民福祉の向上が不可欠であり、そのための政策形成である。」とのお話に続き、「戸田ゼミでは、政策形成の基礎力を高めることに加え、その遺伝子を後進へと継承し、戸田市全体の政策形成力を継続的に向上させることにも期待している。」とご講話いただきました。
続いて、戸田ゼミ主宰の牧瀬先生から「戸田市づくり」と題し、ご講演いただきました。
まず人口推移を中心に戸田市の現状についてご講義いただいた後、ゼミ生一人ひとりに「どういう戸田市をつくっていきたい?」と投げかけ、さらに、旭山動物園再生の事例を挙げた上で、「戸田市を良くするのも悪くするのも職員一人ひとりの確固たる夢にかかっている。戸田ゼミは夢を語り考え、理想を構築する場でもあり、ゼミ卒業生は、その理想を胸に具体的に行動していく立場となる。」と戸田ゼミの意義についてもお話がありました。
また最後に、「戸田市(職員)の最大の目的は何か?・・・『住民の福祉(幸福感)の増進』である。このことをあらためて確認したい。そして、そのためには夢を語ることも必要である。」として、渋沢栄一が残した言葉を紹介されました。
(以下は牧瀬先生が基調講義で紹介した言葉)
夢なき者は理想なし 理想なき者は信念なし 信念なき者は計画なし 計画なき者は実行なし 実行なき者は成果なし 成果なき者は幸福なし ゆえに幸福を求むる者は夢なかるべからず
(渋沢栄一「夢七訓」より引用)
第2回(6月21日)のご案内
第2回は、キーワード「 電気自動車(EV)」について、各自が自由に調べ、A4紙1枚にまとめたものを発表し、意見交換を行います。自由な着眼、発想で、自由にレポートをまとめ、発表します。各自のレポート作成プロセスも重要ですが、十人十色の発表により、新たな発見や、活発な意見交換が期待できます。皆様なら、どのようなレポートになりますか?
ご案内
戸田ゼミは、自由参加型ゼミです。1回限りの参加でも結構です。外部の方でも結構です。興味がおありの方はお気軽にお問い合わせください。
今年度も、戸田ゼミでは外部団体等との交流会を募集しております。また、個人でのご参加もお待ちしております。
(研究員 鈴木 伸明)

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