最新号「カワセミ通信2025年9月号」
カワセミ通信は、彩湖自然学習センター(みどりパル)が発行する情報紙です。彩湖自然学習センターで開催される講座や彩湖で観察できる様々ないきものたちの情報を掲載し、ほぼ毎月発行しています。ホームページ・館内配布のほかに、市内の小学校に通う家庭や市内中学校に配布しています。
最新号「カワセミ通信2025年9月号」の内容
カワセミ通信2025年9月号 [PDFファイル/594KB]
毎年8月下旬から10月上旬に戸田市内の小学3年生が昆虫の学習でセンターに来てくれます。センターの周りを30分くらい歩いて、昆虫を観察したり実際に採集したりするのです。今回はその様子をちょっと紹介します。
毎年一番多く観察できるのはオンブバッタで、オスは2センチメートルくらい。昆虫がちょっと苦手な人もこれならたぶん触れます。一番大きいのはオオカマキリのメスやショウリョウバッタのメスでしょうか。大きいもので10センチメートルくらいあります。手の上にのせてあげると悲鳴をあげて喜びます。
池の周りでは運がよいとトンボの産卵シーンを見ることができます。カマキリがセミを食べているところやクモの巣にかかった昆虫が糸でグルグル巻きにされる場面などもまれに観察できます。地表を探すとコオロギの仲間やモリチャバネゴキブリなどが見つかります。ミルビンに入れて見せるとこれも「ぎゃー」と言って喜びます。家にいるゴキブリとは違う種類で森や林の地面にいて昆虫の死がいや枯れた植物などを食べるんだよと説明しています。
この学習では「すみか」と「そこで何をしているのか」を観察するのですが、私は触ってみることも大事だと思っています。
バッタやトンボの翅の手触り、蝶の胸がドキドキ動いている感触、手にのせた時のチクチクした感じなどなど、これらはインターネットだけではわからない経験です。大人とは違う9歳の完成で何かを感じ取ってほしいです。
いつも最初に聞くのですが、虫が嫌いという子は10人中3人から5人くらいいます。これは10年前も今もあまり変わりません。なので、虫が苦手でも心配はいりません。見るだけでもいいですし、少しでも触れるようお手伝いをします。今年も暑すぎて野外観察の時間が短縮になりそうで残念です。昆虫観察もできないような未来が来ないように一人ひとりが考える必要があると感じます。
最後の昆虫授業の一番人気は、カナヘビみたいです。(A.T)