第37回 市長の全力!まち取材
サンクジャパン株式会社(shitagoya)
所在地:戸田市大字新曽365-3
店舗やオフィス、住宅の設計・リノベーションを中心に、テナント開発・管理・仲介などの不動産業、曜日や時間帯ごとにオーナーが変わるシェアキッチン型飲食店「shitagoya」をはじめとする飲食業も企画・運営している。「仕事を楽しむ!」を社内ポリシーに、みんなが笑顔になるまちづくりを目指している。
料理人が試行錯誤できる「シェアキッチン」
「shitagoya」は、将来自分のお店を開業したいと考えている料理人が、独立前に実際の飲食店と同じようにお客さんへ料理を提供し、腕試しができる「シェアキッチン型」飲食店です。お客さんは、来店する日時によって全く違うお店を楽しむことができ、出店者もいきなり物件を手配して開業するよりも低コストに、実際に開業したときと同じような環境で、料理の味や価格設定に対するお客さんのリアルな反応を得られるなど、多くのメリットがあります。さらに、来店した人の年代や顧客単価などを会計時にデータとして蓄積しているため、将来の開業に向けて細かく分析することで、実際に店を構えた場合のシミュレーションをして事業計画などに役立てることもできます。
ゆったり座れる席やバーカウンターもあり、落ち着いた雰囲気の店内です。
経営戦略もレクチャーして開業を後押し
shitagoyaには、単に場所を提供するだけのシェアキッチンとは異なる、ユニークなサポートがあります。飲食店の経営経験を持つ社員が営業のサポートに入り、お客さんとの会話やオーダーを取る適切なタイミングなどをチェックし、アドバイスします。オペレーションマネージャーの齊藤 恒(さいとう わたる)さんは「お客さんとのコミュニケーションも含めて、料理をつくる楽しさを再発見してもらう手助けをしています」と熱く語ります。さらに、
店舗開業の経営面のサポートとして、経営戦略の立て方や事業計画書の書き方などもレクチャーしています。shitagoyaを企画・運営するサンクジャパン株式会社の代表取締役の清水 公彦(しみず きみひこ)さんは「店舗を開業して成功していくためには、自分の強みを自覚した上で適切な経営戦略を立てていくことが欠かせません」と語ります。約1年前にオープンしたshitagoyaで経験を積み、すでに自身の店舗を市内で開業した方もいるそうです。また、6月には菓子製造業許可を取得した方が利用できるシェアキッチンをオープンするなど、サンクジャパンの試みはどんどん広がっています。市内を拠点に、魅力的な飲食店が増えていくのが楽しみです。
この日は、米粉のドーナツなどをつくる「komeko story(米粉ストーリー)」さんが営業していました。
私も料理人としてキッチンに入り、オーガニックコーヒーの豆を挽いて淹れ、お客さんに提供する体験をしました。コーヒーを淹れるための道具にも、お客さんとのコミュニケーションを大切にするためのこだわりがありました。
人が人を呼び、金融機関や飲食業、家具職人など多彩な職務経験を持つ人材が集まっているサンクジャパン株式会社。ふと見つけた本社のユニークな建物に惹かれたことが入社のきっかけだったと、広報担当の方がお話ししてくれました。それぞれのバックグラウンドを生かして事業展開した結果、shitagoyaの開業につながっています。
取材を終えて
埼玉県の市町村別の平均年齢では、29年連続で戸田市が県内1位の若さです。今後も若い世代にとって魅力的で活気ある市であり続けるための一つの要素として、地域に根付いた多様な飲食店が各地に増えていくことも重要です。手厚く熱心なサポートを用意するshitagoyaから、全国に誇る有名店が誕生するのが待ち遠しいですね。
shitagoyaの皆さん、ご協力ありがとうございました!