第36回 市長の全力!まち取材
有限会社昭和プレス
所在地:戸田市笹目7-11-11
アウトドアブランド「笑ʼs(しょうず)」を展開し、ソロキャンプ向きの独自のたき火台などのアウトドア用品の設計、加工、組み立て、販売まで一貫して手掛ける。2020年にさいたま市南区から戸田市に工場を移転し、昨年には本社も戸田市に移転した。
キャンパーに愛されるこだわりのアウトドア用品を開発
1人で自然の中に出かけて、たき火や食事を楽しむソロキャンパーを中心に根強い支持を得ているアウトドア用品メーカーが戸田市にあります。有限会社 昭和プレスが展開するアウトドアブランド「笑ʼs」では、ソロキャンパーの心をくすぐるような、独自の製品が注目を集めています。特に人気なのがたき火台「B-6君(びーろくくん)」です。500gと軽量な上、折りたたむと厚さ2cm以下になり、B6サイズの書類ケースにすっぽり収まります。「どうすればケースに収まるかを考えることから商品を考える」という社長の遊び心が詰まっており、なるべく荷物をコンパクトにしたいソロキャンパーやバイクキャンパーに人気の商品です。
アタッチメントを装着することで、たき火で料理を楽しめます。
趣味が転じて、口コミで人気が拡大
元々は家具用の金属プレス加工の受注生産を主な事業とする会社でしたが、2008年頃からの経済不況の影響で仕事が激減してしまったそうです。代表取締役の高久 笑一(たかく しょういち)さんは「ソロキャンプは私の昔からの趣味でもあり、せっかくなら設計から自分で考えたアウトドア用品を世に出したいと思い立ちました」と当時を振り返ります。高久さんは以前から、仕事の合間に加工した自分専用のアウトドア用品を使っており、キャンプ仲間からも好評だったそうです。ソロキャンプに着目したたき火台などの製品は、徐々に口コミで評判が広まっていきました。人との接触が制限されていたコロナ禍では、屋外で1人で楽しめる趣味としてソロキャンプがブームとなり、全国各地から注文が相次ぎました。アウトドア用品が主な事業となった現在でも、高久さんの製品開発は続いています。戸田市から日本のソロキャンプブームを引っ張る、新たな製品が生まれるのが楽しみです。
工場には試作品がどんどん増えています。
たき火台の各パーツを組み合わせて、完成品にする最終工程の作業を体験しました。機械が自動で完成させるのではなく、小さなパーツの固定や部品の取り付けなど、最後の繊細な作業は手作業で一つ一つ丹念に仕上げていることが分かりました。
高久社長の妹で経理担当の山口さんは、市長の母が指導していた体操教室に通っていました。母の教室に付いて行っていた幼い頃の市長とも、一緒に遊んでいたそうで、数十年ぶりの再会となりました!
取材を終えて
戸田市は都心近くのオアシス都市として、彩湖・道満グリーンパークなど自然豊かで広々とした公園が多くあります。公園リニューアル計画などにより、規制緩和をして人を呼び込めるイベントを限定開催する取り組みも進んでいます。アウトドアを楽しむためのポテンシャルが高い戸田市で、キャンパーのための製品がつくられているということで、相乗効果も期待できそうです。
有限会社昭和プレスの皆さん、ご協力ありがとうございました!