第31回 市長の全力!まち取材
JR東日本クロスステーションフーズカンパニー 戸田工場
所在地:戸田市美女木東1-6-1
JR東日本クロスステーションはJR東日本のグループ会社として、食品製造やエキナカ商業施設の運営などを担う。1995年に操業開始した戸田工場では社員・パート・アルバイトを含め600人以上の従業員が働き、食品製造の主力工場の一つとして稼働している。
戸田から関東各地の主要駅へ駅弁を出荷
秋の行楽シーズンに入り、電車での移動中に食べる「駅弁」も旅の醍醐味の一つではないでしょうか。
今回は、関東で販売される駅弁の主力工場の一つであるJR東日本クロスステーションフーズカンパニー 戸田工場を訪問しました。JR東日本グループは鉄道を軸にさまざまな事業を展開しており、駅で販売する食品・弁当の商品開発から製造、販売まで一貫してJR東日本クロスステーションで行っています。
戸田工場では約30種類の駅弁を1日1万食以上製造しており、ピーク時は1日2万食を超えることもあるそうです。ここから東京・上野・品川・大宮など関東各地のターミナル駅へ出荷されており、鉄道以外でも百貨店の「デパ地下」や両国国技館へも出荷されています。
駅弁だけでなく、コンビニ「NewDays」で販売するおにぎりやサンドイッチのほか、エキナカの飲食店で使う麺類も製造しており、立ち食いそば店で使う麺類のほぼ全てを戸田工場で製麺しています。関東で鉄道を利用する人の多くが、この戸田工場でつくられた食品を食べたことがあると言っても過言ではないでしょう。
明治以来の伝統ある味を受け継ぐ
より安全でおいしい食品を製造できるよう日々技術革新に取り組むだけでなく、伝統ある味を大切に受け継ぐことも忘れません。今年4月には、1898年(明治31年)創業の老舗「大船軒」をJR東日本クロスステーションに統合し、100年以上愛されてきた駅弁「鯵の押寿し」などを戸田工場で製造するようになりました。今回はこの「鯵の押寿し」の生産ラインの見学と箱詰め体験をさせていただきました。機械から成形される酢飯に、職人さんが均等な重さになるよう正確に切った鯵の切り身を乗せて1貫分の寿司をつくります。8貫分の寿司ができたら、崩さないよう慎重に箱詰めします。上からプレスして形を整え、しょうゆとガリを入れふたをしたら完成です。工場で働く皆さんは、本当に手際よく作業を進めています。店頭に並ぶおいしそうな駅弁には、多くの手間や工夫が込められていることが実感できました。
「鯵の押寿し」の製造にあたり、鯵を職人さんが正確無比な包丁さばきで一切れ「8g」になるように切っています。切る枚数はなんと1日当たり「2,000枚」。無心で鯵を切り続ける姿に匠の技を感じました。
実際に箱詰め作業したできたての「鯵の押寿し」をいただきました。酢で締まった味に脂が乗っていて、ご飯との相性が抜群です!
取材を終えて
戸田市は、JR埼京線の開通により人口が増加し、大きく成長してきました。今後もJR東日本グループと共に、ますます発展していきたいと思います。「駅弁といえば戸田」ということをもっと市内外に知ってもらいたいですね。
株式会社JR東日本クロスステーションフーズカンパニー 戸田工場の皆さん、ご協力ありがとうございました!