指定文化財(七条袈裟及び打敷)
掲載日:2023年9月11日更新
七条袈裟及び打敷
打敷
七条袈裟
有形文化財(歴史資料)1990年(平成2年)5月8日指定
七条袈裟は法衣の一種で、布を張り合わせたときの条の単位が7つのものを言い、寺の行事や講義の際に用いられました。打敷は仏壇の高座の上や前に置く器具の下に敷く仏具で、形は正方形・長方形・三角形などがあり荘厳具の一種とされます。
指定された七条袈裟と打敷は、元々美女木八幡社の近くにあった円通寺に伝来していたものです。それぞれの裏面には由来と裏書が残されています。それによると七条袈裟は、1691年(元禄4年)に祈祷の褒美として江戸城で五代将軍徳川綱吉から拝領したとあり、打敷は1694年(元禄7年)に綱吉の母である桂昌院から寄進されたとあります。これらは『新編武蔵風土記稿』にも同様のことが書かれ、特に七条袈裟は徳川綱吉の能装束を元に作られたとされます。
七条袈裟は、絹地に様々な色で梅などの花模様が織られ、打敷は長方形の形で、絹地に菊の文様があしらわれた美しい作品です。円通寺に綱吉に関連する奉納物が多いのは、綱吉が円通寺中興の祖である栄陳に篤く帰依していた為とされています。
所在地
戸田市立郷土博物館(戸田市大字新曽1707番)