市指定文化財(栗原家文書)
掲載日:2020年8月1日更新
栗原家文書
有形文化財(古文書)1988年(昭和63年)3月17日指定
江戸時代の旧早瀬村は、旧笹目村の枝郷とされ、村に名主はおらず3人の年寄役によって村の運営が行われ、栗原家も年寄として村政に関わっていました。栗原家文書の中には、荒川を挟んだ対岸の下赤塚村(現在の板橋区)に出作した様子が分かる文書が多くあります。旧早瀬村は元禄期の検地帳によると畑しかなく、またその作柄もよくないため、江戸時代前半頃より下赤塚村に田地を持つ人が現れるようになります。文書の中には下赤塚村の年貢を負担したものや、下赤塚村より早瀬の百姓中にだされた訴状などが残されています。また、江戸時代後半より明治初めにかけては、寺子屋も営んでおり、寺子屋に係る教科書などが残されています。江戸時代の戸田市における教育状況が分かる、重要な文書となっています。
所在地
戸田市立郷土博物館(戸田市大字新曽1707)
関係文献
戸田市立郷土博物館編『戸田市の指定文化財 増補版』2020年