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広報戸田市 2025年3月号

市民医療センター 山口 祐美(やまぐち ゆみ)医師

むくみ(浮腫)とは、皮膚の下に水分がたまった状態で、足やすねなどを指で押さえると、その痕がなかなか戻らないような状態のことを指します。

水分は、重力の影響で体の下の方へたまります。よって、むくみは足に出やすく、寝たきりの方であれば背中や顔に出やすくなります。

むくみは、心臓、腎臓、肝臓、甲状腺の病気や栄養不良、妊娠、薬の副作用などが原因として挙げられます。また、むくみは、皮膚に菌が入ってしまったときやアレルギー、静脈瘤などでも起こりえますし、がんの治療後にリンパ液がたまりやすくなって出ることもあります。そのほか、変形性膝関節症や脳卒中の後遺症などによる足の筋力低下でも起こります。複数の要因で起こることもありますし、原因がはっきりしないこともあります。

原因となる病気がはっきりすれば、その病気の治療を行うことでむくみも改善します。治療が困難な場合や原因がはっきりしないときは、生活習慣の見直しや着圧の靴下の着用、足上げなどの実践のほか、内服治療で改善を目指すことも検討されます。長い付き合いになることも多いため、気になることがあればかかりつけ医へ気軽に相談してみてください。


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