市では「教育日本一」を目指し、子どもたちの学びについて、さまざまな取り組みを実施しています。
今回は、その中から「ICTを活用した新しい学び」「課題解決型学習(PBL)」についてお知らせします。
ICTを活用した新しい学び
子どもが創り出す学びへ! 1人1台端末×プロジェクタで学びの質を高めています
1人1台端末を活用した学びをより効果的なものとするために、2023年8月に市内全小・中学校の全教室に「電子黒板機能付きプロジェクタ」と「ホワイトボード」を導入しました。1人1台端末と親和性の非常に高い電子黒板機能付きプロジェクタをかけ合わせることで、これまで以上に学びの幅を広げ、理解を深めることができます。
従来の黒板だと…
- 子どもたちが課題への考えや答えを紙に書いて、黒板へ貼り付け
- 担当教員による黒板への書き出し
- 自分の考えを各々プリントへ手書きでメモ
電子黒板だと…
Point 1 すぐに発表できる、見比べられる
60インチのテレビモニター2つ分の大きさで資料を提示できます。用途に応じて拡大・縮小できるので、ストレスなく授業を受けることができます。
1人1台端末で作成された子どもたちの資料が大きく提示されます。
大きな投影資料をみんなで見比べ、話し合い活動を活発にします。
Point 2 書き込める、残せる、意見をまとめられる
電子ペンを使って、電子黒板に直接書き込むことができます。学習内容について、友達の考えを参考にしたり話し合ったりして、子どもたちが学びを深めていくことに役立ちます。
電子ペンで書き込んだ画面は、データで保存できます。
投影されたクラス全員の意見をもとに、ペアやグループで対話的に学びます。
Point 3 理解が深まる
教師から教わるだけでなく、1人1台端末で主体的に学ぶことにより知識が定着します。さらに、培ったアイデアをもとにした授業を展開することで、子どもたちの学習の理解が深まります。
子どもたちが1人1台端末で入力したシートを送信します。教師は電子黒板上で子どもたちの言葉を生かしながらまとめます。
子どものアイデアをもとに授業を進め、分かる授業の実現につなげます。
使ってみた感想
教師
- 子どもたちの考えを大きな画面にすぐに提示できて、学び合う授業づくりがしやすくなりました
- 以前は、紙でつくった資料をたくさん貼っていましたが、デジタルデータをすぐに提示でき、準備も楽になりました
児童生徒
- 大きくて見やすいです
- 自分の考えや友達の考えがホワイトボードにすぐに出るので、進んで授業に取り組むようになりました
- 大きな画面でみんなの考えを比べながら見られるようになったので、いろいろな意見にふれやすくなりました
とだっ子はICTを活用して、主体的に学ぶ力を高めています!
課題解決型学習(PBL)
地域・社会とつながる探究的な学び「PBL」を紹介します!
子どもたちが身近な課題や社会の課題を自分事として捉え、さまざまな人と協働しながら解決する力の育成を目指し、全ての小・中学校でPBL(Project-Based Learning=課題解決型学習)に取り組んでいます。決まった正解がない課題の解決のため、子どもたち自身が地域や社会のさまざまな人と関わりながら、試行錯誤を経て学びを深めています。
詳しくは戸田市公式動画チャンネルから
PBLで育む課題解決力の例
- 自ら動き出す力
- 情報活用の力
- 創造する力
- 課題を見つける力
- さまざまな人と協働する力
- 粘り強く物事に取り組む力
地域とつながる小学校の事例
「環境問題の解決」をテーマに取り組んだ学習では、子どもたちがグループごとに解決したい課題を設定し、それぞれが地域とつながりながら、「誰かの」「何かの」課題を解決する実践的な学びを進めました。
- 地域の方と一緒にごみゼロ運動を実施!
- 地域の専門家へ環境問題について相談
- フードロス削減レシピを考案し、地域のお店で商品化。戸田朝市にも出店!
- 新聞紙でつくったエコバッグをお店に設置して使っていただく
社会とつながる中学校の事例
海洋汚染の原因となるプラスチックごみの削減を目指し、毎日の給食で使っている牛乳のストローについて、使用しなくても飲みやすい紙パックの形状を考えました。その後、紙パックの製造企業を訪ねてアイデアを提案・意見交換をして、アイデアをよりよいものにしました。
中学生
飲み口をこのような形にしてはどうでしょうか?
企業の方
なるほど。それはナイスアイデアですね
地域・社会とつながる「本物」の学びを通して、とだっ子は課題解決力を身に付けています!
戸田市児童生徒プレゼンテーション大会
毎年、各学校の代表がPBLの取り組みを発表するプレゼンテーション大会を開催しています。金賞校のプレゼンテーションを市公式YouTubeで配信しています。
2022年度 小学生の部 金賞 戸田東小学校 「つけおき君式 習字の筆を楽に洗おう」
着目点
身の回りの課題解決を考え、書き初め時の筆洗いに着目。使用後の筆を洗うと、洗面台が汚れる、水道代がかかる、手も冷たく、何より手間がかかる。
解決方法
洗濯のりと重曹を混ぜてつくった筆洗いアイテム「つけおき君」を作成。「つけおき君」によって筆が痛むのではないかという懸念もあり、洗濯のりや習字用品を扱う会社へ効果について問い合わせ、効果的であるというお墨付きを得た。
周知・反響
校内で講習会を開いて使用を促した。事後アンケートでは満足度100パーセントを達成。
URL
https://www.youtube.com/watch?v=dWdWT9xNNcc&t=1s
2022年度 中学生の部 金賞 喜沢中学校「子どもたちの交流機会を増やそう」
着目点
戸田市には子育て世代が多いことに着目。コロナ禍により行動制限がある中でも、子どもたちがつながれる機会を創出したい。
解決方法
「児童センターこどもの国」と連携し、未就学児が楽しめるイベントを企画し、ポスターやこどもの国公式LINE、ホームページで情報発信。
イベント当日は、ボウリング大会を実施し、チケットは完売。イベント後にオリジナルマスクを配布。
周知・反響
その後も宝探しイベントを企画・実施するなど、取り組みを継続した。
URL