7月に入り、暑さも激しさを増してきました。昨年7月の全国における熱中症救急搬送人員は27,209人であり、調査開始した2008年以降の7月では過去2番目に多い年でした。年齢区分では高齢者が最も多く、熱に対する感受性や体温調節能、活動レベルの低下だけでなく、基礎疾患有病率の高さにより、屋内発症や重症例が多くなっていると考えられています。
熱中症を未然に防ぐために、エアコンや遮光カーテン、すだれなどで室内を涼しくしたり、外出時には日傘や帽子、日陰を利用するなどして直射日光を避けましょう。さらに、こまめな水分補給も重要です。特に経口補水液は熱中症予防に適しており、嚥下機能が低下している方には、ゼリータイプも市販されています。また、梅昆布茶やみそ汁などもミネラル、塩分が豊富に含まれており、熱中症予防に有効と考えられています。
さまざまな熱中症対策を組み合わせて、暑い夏を乗り切りましょう。
市民医療センター 武田 純一(たけだ のりかず)医師