病院には、放射線が使われる胸部X線検査やCT検査、胃のバリウム検査など、医療には欠かすことができない検査が数多くあります。放射線にはX線や陽子線、α線などが存在しますが、主として病院の検査で用いられるものはX線です。
X線はノーベル物理学賞を受賞した「ヴィルヘルム・レントゲン」によって、1895年にドイツで発見されました。レントゲン博士はノーベル賞授与時の賞金を全額大学に寄付し、「X線は人類が広く利用すべきもの」として特許を取りませんでした。そして、またたく間に世界に広がり、日本でも大正時代にX線機器の開発が行われていた記録が残っています。
いつからか「レントゲン」が放射線検査を表す言葉になりましたが、「レントゲン」とはX線を発見した人物の名前なのです。