「寿奏でる龍笛の音」野崎 益宏さん(82歳 上戸田)
東京都に生まれ、豆腐屋で働いていた野崎さんは1968年に夫婦で戸田に引っ越し、翌年に豆腐店『寿屋』を開業しました。テレビ取材されるほどの人気商品となった「生ゆば」や「ざるとうふ」を求め、地域の方々や市外からもお客さんが足繫く訪れました。しかし、2009年にボイラーの寿命を機に惜しまれつつも閉店し、その時に届いたたくさんの花束は、寿屋が人々に愛されていた証となりました。
そんな野崎さんの趣味はなんと雅楽。50年以上続けていて、過去には所属する団体でUCLA大学やつくば万博で演奏を行った経験があり、今でも月に1度はあいパルなどで演奏していて、今年の元日には上戸田氷川神社でも演奏されました。演奏に使う龍笛は50年間同じものを使い続けているほど大切にされています。
数年前まで鍛冶谷町会長を10年勤め上げるなど、地域貢献も欠かさない野崎さん。鍛治谷町にリズム体操クラブを設立したり、上戸田氷川神社の役員を長年務めていました。町会長を退いた今でも町会の相談役として頼りにされています。豆腐屋時代から地域の方々の愛情をしっかりと地域に還元してきた笑顔が印象的でした。