「世代を越えた交流が生まれる地域づくりを」 峰岸賢一さん 82歳 美女木
戸田市で生まれ育った峰岸さん。5歳の誕生日を迎えた年は、日本が終戦を迎えた年でした。「1トン爆弾が近くに落ちた音を鮮明に覚えている」。戦争の恐ろしさを強く感じたからこそ、現在の平和な暮らしをとても幸せに感じています。
峰岸さんの自宅付近は区画整理で急激に世帯数が増え、1975年ごろに新町会が設立されました。当時子ども会に携わり、本音を出し合える交流が大切だと感じた峰岸さん。子育て世代を中心とした若者のための場をつくるべく、親睦会の発足メンバーの一人として奮闘しました。家族みんなで参加できるボウリング大会などを企画して地道に築き上げたコミュニティは、現在まで長く続く温かな場所になったと嬉しそうに語ります。
ほかにも秋まつりで子どもたちが太鼓を披露する場をつくり、40代後半には町会長として地域の皆さんと力を合わせて町会の簡素化を実現するなど、「誰かのために」努力を惜しまなかった峰岸さん。大人から子どもまで冗談を言い合って笑えるような、和やかな地域がこれからも末永く続くことを願っていました。