「戸田で過ごす日々」 萩原よし子さん 85歳 笹目
笹目に生まれ育った萩原さん。子どもの頃の戸田市は、自宅から蕨駅が見えるほど辺り一面に田んぼや畑が広がっていました。その風景を思い出しながら現在の街並みを見ると、違う世界に来たようなどこか不思議な気持ちになるそうです。
萩原さんは、自身の子どもたちが大きくなるまで多忙な日々を過ごしました。嫁ぎ先は自転車屋と畑仕事を家業としており、毎朝4時半にお店を開け、開店待ちのお客さんの対応をしてから急いで畑へ移動し、畑仕事をこなしていました。時には軽トラのパンク修理など予想外の依頼をされることもありましたが、お客さんのためにできる限り対応しました。仕事をしながらの育児と家事の両立は目が回りそうなほど大変だったそうです。ただ、そんな日々を重ねてきたからこそ今でも健康で、自慢の孫たちと楽しい時間を過ごしたり、グラウンドゴルフや元気体操に通えているのだと言います。
「今の楽しみはみんなで集まってお話しすること」と話す萩原さんの周りには、穏やかで優しい笑顔にあふれた仲間がたくさんいます。そんな仲間たちとお互いに元気を与え合い、日々を健やかに過ごしていました。