「ポリファーマシー」とは「害のある多剤服用」を意味する言葉です。多くの薬を飲むことで、薬の副作用や薬同士の相互作用が出やすくなったり、残薬が増え飲み間違いが起こり、体への害が出やすくなります。厳密な定義はありませんが、6種類を超えると有害事象が急に多くなると言われます。
多剤になる原因は、特に高齢者で複数の慢性疾患に罹患していることや、複数の医療機関を受診していることなどがあげられます。薬剤服用後に起こる不具合を別の薬で対処し、それを繰り返し続ける「処方カスケード」が起こっている場合もみられます。
どの薬が必要でどの薬が悪さをしているかの見極めが難しいこともしばしばです。特に薬剤数が多かったり、長期に飲み続けていたり、複数の医療機関を受診している場合などは判断に苦慮します。
また、薬を1つ増やすときは今までの薬を1つ減らすように心掛けることも大切です。
今飲んでいる薬が本当に必要か、主治医や薬剤師に相談することをおすすめします。