昨年から感染症といえば新型コロナ一色。世界中を震撼させていますが、今後ワクチン接種が進めば感染者数の減少、重症化の緩和が期待されます。
そもそも「ワクチン」とは何を目的に接種するのでしょうか? 新型コロナ以外にも、重症化し死に至る、後遺症を残す感染症は存在します。その予防の1つが「ワクチン接種」、つまりは予防接種です。小児期に行う定期予防接種はもちろんのこと、成人や、特に高齢者や免疫力の低下した方に接種をお勧めするのが「肺炎球菌ワクチン」です。新型コロナ肺炎や、すべての肺炎を予防するものではありませんが、肺炎の原因菌トップの肺炎球菌への感染予防、重症化緩和に効果があります。
肺炎球菌は3~5%の高齢者に常在します。免疫力が十分にあれば問題ありませんが、低下すると肺炎など感染症を引き起こし、重症化させます。毎年度4月1日~翌年3月31日の間で対象年齢の方は1回のみ「定期接種」として予防接種が受けられ、接種後5年間は効果が持続します。
予防というのは効果が実感しにくいですが、特に65歳以上の方にとっては「健康寿命の延伸」につながり、乳幼児から高齢者まで自分でできる感染予防の1つです。コロナ禍だからこそ、十分な備えをしましょう。